先日から報道されている金正恩第一書記のおじに当たる、張成沢氏に対する死刑判決と、即日銃殺されたというニュース。なんでも、資本主義に染まり、国家転覆を図った罪に問われたということらしいですが、正恩氏についで北朝鮮ではナンバー2の座にあった張氏の銃殺というのは、なんともニュースを見ていて背筋が凍るような思いをしました。12日に開かれた特別軍事裁判で、張氏がクーデターを画策する「国家転覆陰謀行為」を認めたとして、死刑判決が下されて、直ちに実行されたものですが、ナンバー2の実力者だった張氏を処刑したことで、今後張氏の側近らの粛清が続くと見られているそうです。
これで、金正恩第一書記の」独裁体制が強まると見られ、世界各地から懸念を示す報道がなされています。
金正日総書記の妹の夫で、正恩氏の義理の叔父に当たる張氏は正恩氏の「後見人」とされてきたようですが、反党・反革命的な分派行為や不正・腐敗行為があったとして、8日の朝鮮労働党政治局拡大会議で党行政部長などすべての職務から解任されて、それから処刑までごく短時間に行われたことから、北朝鮮の恐怖政治はますます強まるんじゃないかと思います。
韓国政府の情報機関・国家情報院は「公正な手続きを経たと示すための演出。張氏の勢力の反発の芽を事前に摘み、恐怖感を作り出すのが目的」と分析しています。韓国政府は、北朝鮮が」武力挑発行為に及ぶ恐れもあるとして警戒をと読めているようです。
自分たちにとって都合の悪い人物・都合が悪くなった人物は即刻死刑ですか。新聞に掲載された写真には、激しい拷問を受けたと思われる青あざが顔に残っていたとされますが、このような自由のまったくない、恐怖によって共産党幹部はおろか、国民まで支配しようとする指導者の行く末は自らの滅亡しか残されていないように思います。これがきっかけとなって、新たな軍事挑発行為や無用な殺戮が起こらないように願いたいところですが、世界の一般常識が通用しない国ですからね。なんとも恐ろしい国と日本は隣り合わせになったものだと思います。