福岡小5女児殺害事件・死刑求刑

 福岡県豊前市で昨年1月、小学5年生の女児(当時10歳)を殺害したなどとして、殺人や死体遺棄などの罪に問われた土建業内間利幸被告(47)の裁判員裁判20日福岡地裁小倉支部(柴田寿宏裁判長)でありました。検察側は論告で「人格・生命軽視の度合いが甚だしく、更生も期待できない。被害者が一人とはいえ、極刑を回避すべき事情はない」として死刑を求刑しました。弁護側は殺意を否認したうえで、有期刑が相当とし、結審しました。判決は10月3日に言い渡される予定です。
 検察側は論告で、内間被告が「同級生の父親」という信頼を利用し、猥褻目的で言葉巧みに連れ去ったと主張。「女児が両親に相談する恐れが大きく、確実に口封じする必要があった。動かなくなるまで首を絞めており、殺意は明らか」としました。
 また、被告が1996年~99年に4人の女児を狙った事件を起こし、約12年間服役し、その間、再犯防止プログラムを受けていたことに言及。「更生の環境は整っていたが、被告にとって全く無意味だった。犯罪傾向が深まっており、再教育は不可能」としました。
 さらに被害者が1人の場合でも死刑のケースがあるとし、神戸市で起きた小学1年女児殺害事件で、神戸地裁が今年3月、殺人罪などの罪に問われた男に言い渡した死刑判決を例に挙げました。そのうえで「幼い女児に苦痛や絶望感を味わわせながら命を奪ったもので、非道の一言に尽きる」と述べました。
 一方弁護側は最終弁論で「女児に大声を出され、とっさに首を抑えた。殺意はなく、殺人罪は成立しない。計画性もなく、殺人事件の中では執拗、残虐とまでは言えない」と反論。そのうえで内間被告は最終意見陳述で「取り返しのつかない申し訳ないことをした。どんな罰でも受ける」と述べました。
 起訴状では、内間被告は昨年1月31日、豊前市内の知人宅に女児を連れ出し、手で首を強く圧迫して殺害。遺体をバックに入れて車で自宅に運び、2回の押し入れに隠して遺棄した、などとされています。
 2009年に始まった裁判員裁判で、被害者が一人で死刑判決が言い渡されたのは、神戸市の事件や、09年に千葉県で起きた女子大生(当時21歳)強盗殺人事件など4件あるそうです。神戸市の事件は被告側が控訴しているということです。千葉県の事件を含めた2件は2審で無期懲役になり、最高裁で確定しています。

検察側の死刑求刑後、遺族代理人の女性弁護士も被害者参加制度を使って意見陳述しました。弁護士は女児について「優しくて思いやりのある女の子。笑顔で周りを温かな気持ちにしてくれた」とし、「友達の父親である被告に襲われ、何が起こったかわからなかったでしょう。生きていたら中学1年生。被告は女児の未来を一瞬で奪った」と声を詰まらせたということです。そのうえで「被告は全く反省していない。女児のためにもこれから被害者を出さないためにも、被告には死をもって償てほしい」として、死刑を求めました。

この事件、被害にあった女児の友達の父親という、いわば顔見知りの被告に殺されたんですよね…。なんと言ったらいいか…。女児が味わった、殺されるという恐怖・逃げられないという絶望感。私たちの想像を絶する恐怖だったと思います。
 この被告、報道によると、前科があるんですよね。それで12年間もの間服役して、更生プログラムによる教育も受けておきながら、女児を殺害するという卑劣極まりない犯行に及んだわけで、情状酌量の余地はないと思います。10歳の少女の未来を奪った罪は決して軽いものではないと思います。このような幼い子供を狙った犯行に対しては、被害者の人数がたとえ一人であったとしても、死刑を回避するような理由にはならないと思います。幼い子供の命を奪ったらどんな動機があったにせよ、死刑を適用すべきだと私は思います。
 それともう一つ気になるのが、被告の同級生の子供です。友達として付き合っていたということですが、父親が起こした事件でいじめや暴力を受けているかもしれません。おそらく同級生の子供も、辛い思いをしていると思います。友達を殺害されて、自分の父親が殺人者だという、重い十字架を一生背負って生きていかなければならないと思うと、あまりにも被告の犯した罪は大きすぎます。