今日、オウム真理教の死刑囚のうち、端本悟・林康夫死刑囚など、オウム事件で死刑判決が確定し、死刑執行が秒読み段階に入っていた6人に対して、死刑が執行されました。これでオウム事件で死刑が確定した死刑囚全ての死刑が執行されたことになり、一応の事件の区切りを迎えたともいえます。
しかし、麻原が首謀したとされる一連の事件で、麻原は一切何も語らないままでしたし、他の死刑囚も麻原の指示だったと供述しているものの、麻原の指示をだれがだれにどのように伝え、実行させたのかなど、詳しい核心部分は何も解明されないままの死刑執行でした。
死刑が確定した人物の多くが有名大学を出て、科学的知識や医学的知識を豊富に持った人物であり、いわゆるエリートと呼ばれる人物たちでした。それがなぜ、このような狂信的な教義を是とするようなカルトにはまり、のめり込んで行って、凶悪事件を引き起こすにまで至ったのか、その解明がなされない限り、オウム真理教から名前を変えたアレフなどで、再び麻原の教義が台頭してくるのではないでしょうか。
多くの遺族や被害者にとって、オウム真理教の死刑囚全員の死刑が執行されたからと言って、事件が終わったわけではないと言っています。死刑が執行されたからと言って亡くなられた方々が帰ってくるわけでもなく、被害に遭われ、今も後遺症に苦しんでおられる方の被害がなくなるわけでもありません。