日本時間の21日午前1：30分、アメリカ合衆国第45代大統領に、不動産王のドナルド・トランプ氏が就任しました。大統領就任式で、トランプ大統領は国民皆保険をめざした、オバマ前大統領のいわゆる”オバマケア”の見直しや、環太平洋パートナーシップ協定(TPP交渉)からの離脱や、NAFTAの見直しなど、オバマ政権とは大きく異なる経済政策を打ち出していますが、果たしてその結果がどのような形で表れてくるのか、不安の声も上がっています。そもそも、TPP交渉は、アメリカが先導役で始まったことですが、その肝心のアメリカが参加しないとなると、協定の発効ができなくなるということです。
そして、NAFTAの見直しによって、メキシコやカナダとの貿易交渉に高い関税をかけることによって、自国の産業を守ろうという保護主義な発言も目立ちます。特にメキシコには、アメリカとの貿易で関税がかからないというメリットを生かして、多くの日本企業も進出しており、NAFTAの見直しによって、関税がかけられるようになると、日本国内の経済にも大きな影響が出ます。
このような保護主義政策で栄えた国は、過去の事例からもみて、皆無と言っていいくらいです。そしてその先に待ち受けていたのが経済的な混乱や、軍事衝突といった問題です。
今はまだ就任したばかりで何とも言えない部分もあるかと思いますが、来年の今頃、アメリカ国民は、なんであんなやつを大統領に選んだんだろうという落胆の声が上がってきそうな、そんな気がします。自国第一主義的な政策は、今まで成功したためしがないという過去の歴史に真摯に耳を傾けるべきじゃないかと思うのは、私だけではないと思います。
私の会社もメキシコに進出しており、その影響がどのように影響してくるのか、戦々恐々としています。
