トランプ大統領の入国規制、人種差別では？

　トランプ大統領が、テロを未然に防ぐためだとして、イラクなどの中東やアフリカ7か国からの入国を一時的に禁止する大統領令に署名しました。この大統領令に対して、アメリカ各地はもとより、イスラム諸国などからも強い反発の声が上がっており、この先どうなるのか、注視する必要がありそうです。

　トランプ大統領が署名したこの大統領令。難民に紛れ込んで入国したテロリストが、アメリカ国内で事件を起こすのを未然に防ぐためだということですが、難民としてやってくる人たちは戦乱を逃れるために祖国を離れて、命がけで脱出してきた人たちです。

　ヨーロッパなどで相次ぐテロを考えると、入国審査を厳しくするのは致し方がない面もあると思う反面、こういった人たちに対して、戦乱で荒れ果てた祖国に強制送還させるというのは、あまりにも非人道的じゃないかと思います。祖国に帰れば、いつ命を落とすかわからない現実が待っているだけです。そういった人たちに、もう少し暖かい救いの手を差し伸べることを考えてもいいのではないかと思います。

　そして、日本の航空会社もこれに合わせたかのように、トランプ大統領が示した基準に該当する人物が、日本の航空機(JAL・ANA)からアメリカに向かう便に搭乗しようとした場合、搭乗を拒否するという決定を下したと報じられていましたが、そのような場合、日本国内で一時的に保護することも考えておく必要があるのではないかと思います。

　アメリカファースト(アメリカ第一主義)を掲げるトランプ大統領。この保護主義政策によって世界経済が混乱し、行きつく果てが戦争にならなければいいんですが。過去の歴史から見て、保護主義政策をとって経済がうまく入った試しなんかないですからね。