sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

スキーバス転落事故の惨状

 今日の午前1:55分ごろ、長野県軽井沢町国道18号線碓井バイパスの入山峠付近で、スキー客を乗せた満員状態のバスがガードレールに衝突して突き破り、道路わきの斜面に転落しました。運転手2人を含む男性9人・女性5人の14人が死亡、10~20代の若者ら27人が負傷しました。

長野県警や消防によりますと、現場には目立ったブレーキの痕がなく、詳しい事故の状況を調べているそうです。死傷者の多くは社外に放り出され、バスの下敷きになったということです。死亡確認した医師によりますと、死者は頭部や胸に外傷があり、大半が即死に近い状態だったということです。

事故を起こしたバスの行程表では、14日午後11時に東京・原宿を発車する長野県北部への夜行日帰りだそうで、関越道と上信越道を通り、佐久ICで一般道に入って複数のスキー場を巡る予定だったそうです。この工程表通りであれば、事故現場は通らず、バス運行会社の「イーエスピー」は、異なるルートを走行した理由は、わからないと話しているそうです。

運行会社のイーエスピーは運転手に健康診断を受けさせていなかったとして、国交省から1月13日に道路運送法に基づく行政処分を行っていました。同社は平成26年4月に運送事業許可の取得から2年もたっておらず、事業運営上の経験の浅さが事故の背景にあったという専門家の見方も出ています。

この事故現場、私も横川と軽井沢を往復するときに通ったことがあるんですが、とにかくカーブが多いというのと、急な坂道になっているというのをよく覚えています。私が乗ったバスの場合、下り坂では、通常ブレーキのほかにエンジンブレーキとエアーブレーキを併用して通行していましたが、速度は出せても40キロくらいが限度でしょうか。それくらい運転には注意力と集中力、そしてドライブテクニックが要求される区間です。乗客の証言では、スピードが出すぎていたという話ですが、そのスピードが出すぎていた原因が一体何なのか、詳しく検証する必要があると思います。車の整備上の問題であれば、ブレーキが利かなくなっていた可能性もありますし、ドライバーの健康面での問題であれば、居眠りをしていたか、心臓発作や心筋梗塞などにより、意識を失ってしまったか、当時路面は乾いていたということですので、スリップしたということは考えられないと思います。

このような事故が続発する背景には何があるのでしょうか。ひょっとしたら今も過酷な労働環境に、高速バスや観光バスのドライバーは置かれているのかもしれません。なぜ高速を使わなかったのか?これは、私の憶測ですが、経費削減の圧力があったのではないかと思います。会社としては、安いコストで、できるだけ多くの利益を得たいわけで、そうなれば、高速を使うと高速料金がかかるため、高速を使わせないようにしていたのかもしれません。今後警察の捜査によって事故に至った背景も明らかになると思いますが、全国の交通事業者に言いたいのは、金でひとの命は変えないということ。安全にコストはかかっても、安全に対する投資を惜しむようなことはしないでもらいたいです。

この事故で犠牲になられた方々に、心より哀悼の意を表したいと思います。またけがをされた方の一日も早い回復を祈りたいと思います。