私の人生回顧録意結婚生活編

　極度の貧血を起こしてナースコールをしたというのを聞いて、病室に大急ぎで行って何とか回復したのを見届けて家に帰って、出産にかかわる必要な手続きを夜勤で、役所が開いている時間帯に家にいられる間に済ませて、登美子が入院している間、私は仕事が終わって食事を済ませると病院にいくという毎日を過ごしてました。出産して2･3日すると貧血も良くなって、病室で生まれたばかりの息子と一緒にいる時間も多くなってきました。そして、看護婦さんからオムツの替え方や授乳方法について話があったようで、私が病室を訪れると授乳中で病室にいないというときもありました。おっぱいもたくさん飲んでいるようで、1週間で生まれたときより結構重たくなったなという実感が、私にも伝わりました。そうしてしばらく入院して体力を回復させて、退院したあとはしばらく私の実家で過ごすことになりました。私が登美子と息子を車で連れて帰って家の玄関を開けると、いつものようにポッキーが「ニャ～」と鳴きながら出迎えてくれたんですが、息子を見るなり、「ゲッ何かいる」というような顔をしてあわてて飛んで逃げて行ったのを覚えています。ポッキーにすれば私の姉の子供が生まれてすぐ、実家で赤ちゃんの世話をしていて、いつもならスルーできるところで赤ちゃんの世話を姉がしていて、そこに入ってものすごく怒られたので、そのときの記憶がよみがえったのかもしれませんね。それからしばらくは息子のいるところには近づこうとはしませんでした。一方の登美子は息子の授乳やオムツ換えなどをして息子の世話をこなして次第に体力も回復し、2週間ほどでアパートに帰ることになりました。そして、親子3人の生活が始まったのでした。このときまだ私たち二人は息子に自閉症という障害があるとは夢にも思ってなかったのでした。