sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

大分市教委、いじめ資料の4割渡さず

2017年に大分市立中1年だった女子生徒がいじめ被害を訴え自殺を図り、不登校になった問題があり、現在調査中の市の再調査委員会が調査を終えた第三者委員会の全資料の提出を市教委に求めたのに、全体の4割が転出されてなかったことが、関係者への取材で明らかになりました。生徒側は「事実解明に重要な資料を再調査委員会に渡さなかったのはおかしい」と訴えています。

 生徒は、17年5月ごろから同級生の男子生徒に「ダニ」「ゴキブリ」といった悪口を繰り返し言われたほか、差出人不明の「死ね」などと書かれた手紙が教室の机の中に複数回入れられていたなどと訴えています。生徒は嘔吐などに苦しみ、自傷行為をするようになり、同8月には自宅で自殺を図りました。同10月からは不登校になり、その後転校を余儀なくされました。市教委はいじめ防止対策推進法上の重大事態に当たると判断。市教委の第三者委員会が17年12月の調査を始め、18年10月に報告書をまとめましたが、男子生徒の悪口には一切触れず、手紙は女子生徒本人が書いた可能性を指摘し、いじめを認めませんでした。

 女子生徒側が「悪口の件の記載がないのはおかしい」と訴え、市が同法に基づき再調査を決定。市設置の再調査委員会は9年3月の調査開始直後、第三者委員会の事務局である市教委に報告書に関係する全資料の提出を求めました。しかし、生徒の母親が同7月に再調査委員会の聞き取りを受けた際に「自分が作成した資料が再調査委員にはわたっていない」との疑いを持ち、再調査委員会に角煮の求めました。

 再調査委員会が市教委に確認したところ、第三者委員会の調査に関するおよそ100項目の資料のうち、悪口を含むいじめや生徒の体調不良などを母親がまとめた時系列表・学校が市教委に提出した報告書に悪口のことが記載されていない点などを母親が訂正するように求めた文書・第三者委員会の母親の聴取記録の一部…。など、40項目が再調査委員会にわたっていないことが判明しました。

 19年8月の再調査委員では再調査委員会に提出されなかった母親作成の資料を見た複数の委員から「重要な内容だ」などの声が出ました。市教委は新聞社の取材に対して「母親作成の試料を見落としていた。保護者に不信感を与えてしまい、申し訳ない」と答えました。生徒の母親は「市教委が調査を妨害しようとしているのでは、と感じてしまう」と話しています。

 

 いじめ対策推進法では、いじめによって自殺などの児童生徒の命に重大な被害が生じたり、長期欠席を余儀なくされたりした疑いのある場合を重大事態として定義し、学校設置者である教育委員会などに第三者委員会を設置して詳細に調査するように求めています。

 第三者委員会の調査結果について、首長らが十分調査を尽くしていないと判断した場合に再調査委員会が設置されますが、第三者委員会が使った資料をどう再調査委員会に引き継ぐかについて、明確なルールはないそうです。ただ、文科省の担当者は「1回目の調査主体である市教委と再調査の主体である首長部局がしっかりと連携することが必要だ」との考えを示しています。

 いじめ調査に詳しい渡部吉泰弁護士は「再調査委員の役割は、第三者委員会の調査結果が正当かどうか見極め、新たにどんな調査が必要かを考えることで、当然すべての試料が必要。資料の欠落は再調査制度の根幹を揺るがす問題だ」と指摘。そのうえで「第三者委員会が資料の目録をきちんと作成し、再調査委員会に引き継ぐなどの仕組みが必要だ」と話しています。

 

 ここでも教育委員会の隠蔽体質が浮き彫りになりましたね。見落としていたんではなく、なかったことにしようとしてたんじゃないでしょうか。母親からの通告があって、ようやく再調査委員会の求めに応じたような印象を受けます。はっきり言って、もう、日本の教育委員会というのは、いじめ解決に対する役割を完全に放棄しているとしか言いようがないですね。もはや完全に機能不全に陥っているような気がする私です。学校もこういったことはなかった事にしよう・知らなかったと言えばさほど騒ぎも大きくならないだろうと思っているのかもしれませんが、子供の大切な人権が踏みにじられているんです。もし、自分の子供がいじめ被害に遭っていたらっていうことを考えて、いじめ問題に取り組んでもらいたいです。教育委員会のトップに立つ人間は、こうした悲惨ないじめ被害にもっと真摯に、真剣に取り組んでもらいたいです。学校は大切な子供の命を預かっているんだという責任感をもっと持ってもらいたいですね。

 でも、私がここでこう言ったことを書いていても、教育関係者の心には、いじめを黙殺された被害者の悔しさ、怒り、悲しみって伝わらないんでしょうね。それが今の日本の教育現場の実態なのではないかと思います。