sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

大阪北部地震・ブロック塀崩壊は人災では?

 6月18日に発生した大阪北部地震。最大震度6弱を記録するなど、関西一円で強い揺れが観測されました。発生した時間が朝の通勤ラッシュの真っただ中の7:58分。この時間帯は学校に登校する子供たちも多くいて、高槻市立寿栄小学校のブロック塀が地震による強い揺れで倒壊し、この学校に通う三宅瑠奈さんが倒れてきたブロック塀の下敷きとなり、不運なことにも亡くなられてしまいました。高槻市教委は22日、2016年と17年に市教委職員と委託業者が一回ずつブロック塀を点検しながら危険性を見落としていたと発表しました。さらには14年に学校施設を点検した別の委託業者はブロック塀を点検対象から外していて調べなかったそうです。過去5年間で3度事故のリスクを把握する機会の逃していたことになると新聞には書かれています。

 過去の卒業アルバムから、事故が起きたブロック塀は1977年度には存在していたことも明らかになりました。
 ブロック塀などの学校施設は、建築基準法に基づき3年に一度の定期検査が行われます。市教委は事故後、記録が残る過去2回の検査を委託した業者を対象に聞き取るい調査を進めており、22日に途中経過を明らかにしました。
 発表によりますと、直近の17年1月の検査を担当した業者は、ブロック塀を目視で確認し、安全と判断しました。14年2月の検査を実施した別の業者はブロック塀を検査対象から外し、10年度の検査結果を写して市教委に報告していたそうです。市教委はこれらの業者の対応について、経緯を調査する方針です。
 市教委幹部は記者会見で「仕様に沿った点検がされていなかった疑いがある」としましたが、「業者の検査結果を市職員が確認しなかったことについては市に落ち度があった」と認め、陳謝しました。
 一方、業者委託の定期検査とは別に、市教委の職員2人が16年2月、事故が起きたブロック塀を簡易点検していたことも分かったそうです。寿栄小学校で15年11月に防災教室の講師を務めた防災アドバイザー、吉永亮一さん(60)から、ブロック塀の危険性を指摘されたことをきっかけに実施。建築職を含む学務課の職員2人が事故が起きたブロック塀に赴き、目視による確認や金属棒でたたく打音検査をしたそうです。この時「安全性に問題はない」と判断したそうです。塀の構造自体が法令に反していることには気づかなかったそうです。市教委の樽井弘三教育長は22日、緊急の記者会見を開き、「指摘を活かして事故を防ぐことができなかったのは痛恨の極み」と謝罪しました。
 18日の地震では寿栄小学校のプールの外壁あたるブロック塀が約40メートルにわたって崩れ、登校中だった4年生の三宅瑠奈さん(9歳)が下敷きになって亡くなりました。市教委は、基礎部分(高さ1.9メートル)にコンクリートブロック(高さ1.6メートル)が積まれて、高さが3.5メートルあり、建築基準法が定める基準(高さ2.5メートル以下)に適合していなかったことを認めています。

 複数回にわたって危険を発見する機会があったにもかかわらず、そのまま放置された結果、尊い命が奪われてしまうことになってしまいました。ブロック塀が倒壊した直接的な原因は地震の激しい揺れですが、きちんとした対応がとられていたら、この事故は防げたのではないでしょうか。なぜ敷設されてから40年以上も立つブロック塀がそのまま残されていたのかはわかりませんが、危険度判定などの実施をしてこなかった市教委側と、敷設した業者、点検を委託された業者の職怠慢が事故の原因につながったのは明らかだと思います。本来、学校というものは、大切な児童・生徒を預かるわけですから、安全に対しては人一倍厳しい目を向けられて当然なはずです。今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫だろうなんてことは絶対にありえません。どんな建築物であったとしても、いつかは老朽化していくものです。こういった危険な敷設物は急いで撤去してもらいたいです。でないと、命を落としてしまった三宅さんが浮かばれません。