sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

フランス大統領選

 今日の新聞の国際面で大きく取り上げられているのが、フランスの大統領選挙の行方。日本時間のこの後午後3時から、一回目の投票が行われるということですが。当初、最有力候補とみられていた、極右政党のフランス国民戦線党首、マリーヌ・ルペン氏に対して、左翼政党のジャンリュック・メランション氏・中道系のエマニュエル・マクロン氏・共和党フランソワ・フィヨン氏が激しく追い上げて、4人による激しい選挙戦が繰り広げられてきました。
 3月下旬に行われた世論調査によると、有権者が最重要視するのが雇用対策だそうです。フランスの失業率はEU加盟国平均の8%より高い10%で、御ランド大統領は景気回復と失業率改善に失敗し、再選出馬断念に追い込まれました。このため、各候補とも、景気・雇用対策jに力を入れているそうです。
 マクロン氏は600億ユーロ(約7兆円)の歳出削減をする一方で、エネルギーやインフラなどへの投資を加速させる構造改革のほか、法人税率の8%引き下げや週35時間労働時間抑制の緩和など、企業活動の活性化を促す政策を掲げています。
 フィヨン氏も週35時間労働制の廃止や定年退職年齢の62歳から65歳への引き上げ、失業給付金の削減による再就職促進などを訴えています。
 ルペン氏は法人税率引き下げに加え、輸入品への課税を通じて国内企業の活性化を図るほか、フランス人の雇用を守るため、外国人の雇用への課税も掲げています。
 メランション氏は、企業の従業員解雇を制限するほか、富裕層の所得税を大幅に増税する一方で、最低賃金の増額など、労働者寄りの立場をとっています。
 一方、世論調査で治安対策は重視する政策の4番目だったそうですが、パリで起きた20日の警察官襲撃テロ事件を受けて注目度が上がっているとのことです。
 
 フランスではテロ事件が相次いで発生し、それが移民排斥などの動きとして表れています。そして、もう一つ、注目度が高いのが、フランスがEUから離脱するのかどうかという点でしょうか。ルペン氏はEUからの離脱を鮮明に打ち出し、マクロン氏はEU残留を主張しています。
 ルペン氏は自国第一主義を掲げEU離脱を問う国民投票の実施を掲げるなど、EU批判の急先鋒に立っています。また、メランション氏も権限交渉の結果次第では、EU離脱を問う国民投票の実施も辞さない構えを見せています。親EUマクロン氏は「結束した欧州」を訴えて、欧州統合推進を訴えています。フィヨン氏は親EUですが、ルペン氏と同様ロシアとの関係改善に前向きな立場を示し、ウクライナ問題に絡む制裁でロシアと対立するほかのEU明国との間で足並みが乱れる可能性が指摘されています。第一回投票で有効投票数の過半数を獲得する候補がいない場合、上位2人が5月7日の決選投票に進みます。1965年以降のすべての大統領選挙で決選投票に持ち込まれており、今回も決選投票になるとみられています。
 仮にルペン氏とメランション氏が決選投票に進出することになれば、フランスのEU離脱が現実味を帯びてきます。今後のEUがどの方向に向かうのかを占ううえでも最重要選挙の一つとなっています。
 このフランスの大統領選挙、私の勤める会社にも大きな影響が出そうです。というのも、フランス向けの輸出車が結構多く、EU離脱ということになれば、経済的な混乱が生じる可能性が高いからです。そして、自国第一主義という、保護主義的な政策が実行されれば、経済が委縮し、景気悪化を招く恐れもあります。過去の歴史では保護主義貿易政策をとった結果、行きついたのが戦争でした。こういった過去の歴史に学ぶことは多くあると思います。今日投票が行われるフランス大統領選挙。一体だれが大統領の職に就くのか、私も注目してみておきたいと思います。