鉄道大好き人間としてあまり事故のことは書きたくないのですが、スペインで大きな事故が発生しましたね。スペイン国鉄の高速列車が、制限速度80キロを大幅に上回る時速200キロ前後の速度でカーブに進入し、列車がカーブを曲がりきれずに脱線転覆し、多数の死傷者が出ているというニュースが飛び込んできました。写真で見る限り、カーブに沿った形で車両が転覆しており、一部が脱線した別の車両に乗り上げるような形でとまっています。この事故原因は今後の捜査を待たなければ分らないと思いますが、私が疑問に思ったのが、現場のカーブにはATS(自動列車停止装置)が設置されていなかったのでしょうか。まず日本では制限速度の2倍を超えるようなスピード超過でカーブに進入するということは考えられないことですが、何故これだけのスピード超過になっているのに、スピードを落とさずにカーブに進入したのか理解に苦しみます。
また、カナダでは、ブレーキをかけ忘れた貨物列車が坂道で自然に動き出して、制御不能となり、大量の可燃物を積んだ貨車が脱線して大火災が発生し、沿線住民などに多数の死傷者が出る事故も起こっています。
一方、国内でもJR北海道の185系や283系特急気動車や789系特急電車の床下から発火する火災事故が相次いで発生しており、その対策と原因究明ができるまで、一部の列車が運休するなどの影響が出ています。JR北海道の車両火災では幸いなことに死傷者は出ていませんが、ディーゼル車両の場合、大量の軽油が燃料として積まれており、大火災につながる危険性もあるわけで、しっかりとした原因究明を行ってもらいたいです。
いくら安全に対する技術が発展向上しても、最後にその安全装置を管理するのは人間です。その人間はミスを犯すものとして数多くの安全保安装置が列車に組み込まれているわけですが、このような痛ましい事故が起こると安全管理はどうなっていたのかと考えてしまいます。