sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

アスペルガー症候群の名前が消える・・・

 今日の新聞に掲載されていましたが、発達障害の「アスペルガー症候群」が消えるそうです。日本でも使われているアメリカ精神医学会の診断手引きが改訂されて、診断名がなくなるためだそうです。支援が受けられなくなるとアメリカでは不安の声が上がっているそうで、日本国内でも影響が出そうだと報じられています。アスペルガー症候群は言語の遅れや知的障害はありませんが、対人関係を築くのが苦手なのが特徴で、「軽い自閉症」ともみなされる場合もある障害です。19年ぶりに改訂されるアメリカ精神医学会の手引き(DSM)第5版では、重い自閉症からアスペルガー症候群までを連続的に捉える「自閉症スペクトラム障害」に一本化されるそうです。診断に使う項目でも改訂版では「社会コミュニケーションの障害」「限定した興味や反復行動」に絞るそうで、改訂にかかわったグループは「第4版の基準では医師によって診断名が違ってくる」などとし、「より正確な診断が可能になる」ということだそうです。アメリカエール大学の研究グループが第4版でアスペルガーと診断される人のデータを第5版で診断しなおしたら75%の人が自閉症スペクトラム障害に該当しなくなるそうです。
 そのため今後は同じような障害を抱えていても診断で除外され、コミュニケーション技術の支援教育などが受けられなくなる可能性があるそうです。さらに、現在アスペルガーと診断されている人の間でも、診断名がなくなることへの不安の声が上がっているそうです。
 
 日本の発達障害情報・支援センターによると、アスペルガーは約4000人に1人といわれているそうです。厳密にアスペルガーとも自閉症とも診断されない似た状態の人を含む広義のアスペルガーは数百人に1人とされ、自閉症よりも多いそうです。「ニーズにあった支援が望ましい」とされますが、日本自閉症協会の山崎綺晃資さんは「臨床の現場でどのような影響が出てくるか注意深く見ていく必要がある」と話しています。発達障害は多様な障害を含み、何度も診察して診断する必要があります。今回の改訂で「よく診断されず、『自閉症スペクトラム障害』と診断される人が逆に増えるかもしれないと山崎さんは話しています。このことは適切な支援が遠くなる可能性があるといいます。
 
 ここで自閉症アスペルガー症候群の違いについて記しておきます。
自閉症では他人への関心が薄い・言語の発達の遅れ・興味のあることや行動のパターン化などが特徴で、多くは幼児期に気づくことが多く、知的障害を伴うことが多いです。アスペルガー症候群は言語の遅れや知的障害がほとんどなく、表情や身振りで意思を示したり、視線w派和すことが苦手なのは自閉症と同じです。社会に出て対人関係がうまく行かないこともあるそうです。
 
私が思うのはなぜ改訂をしなくてはならないのかという点がまったく知らされておらず、その必要性が理解できません。自閉症に一本化するならば、それなりの理由があるはずです。しかし今日の新聞報道ではその点が掲載されておらず、なぜ?という思いがします。アスペルガー症候群と診断されている人の実に4人のうち3人が該当しなくなるというのは、それだけ弱者の切捨てにつながってしまわないでしょうか。アスペルガー症候群自閉症の線引きがしにくいというのは分かりますが、今まで支援を受けることができた人たちが、改訂によって支援を受けられなくなったら困るのはその人たちです。アメリカ精神医学会に対して日本自閉症協会は弱者切捨てになるような改訂には反対してもらいたいです。