sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

離婚後の面会

 今日の新聞の社説に離婚後の面会に関する記事が掲載されていました。私も離婚経験者として読んでみました。
 離婚後に子供と同居する親がもう一方の親に子供を会わせず、もめる事案が増えているんだそうです。子供との面会交流を求める調停・審判の申し立ては一昨年で一万件に上って10年前の3倍以上になるそうです。子供の面会でもめるケースで、同居の親に「制裁金」を課すことができる場合があるとの判断を最高裁が3月に示したそうですが、これは父母があらかじめ、面会の日時・子供の引渡し方法などを具体的に決めていたときが対象になるそうです。制裁金の支払いを命じることによって、面会の実現を促す狙いがあるようです。
 しかし、制裁金を払いながら面会を拒否し続けることは可能で、法的な強制力は、問題の本質的解決になりそうもないとかかれてあります。
 日本も加わる子供の権利条約は、別居する親との交流を子供の権利として認めています。どちらの親からも愛され、関係を保っていくことは子供の人生を豊かにするはずと書かれています。これは私も同感です。離婚して別れて暮らしていても子供は親に愛される権利を持っています。離婚という選択によって悲しい思いをするのは子供です。そんな思いをした子供に対して、親の勝手な都合で別居する親に会わせないというのは、子供の権利を奪ってしまいかねません。離婚して両親が離れ離れになってしまっても、ともに子育てにかかわる責任が双方にあると思います。
 離婚後も父母共同で子育てをになう欧米と違い、日本の場合はいずれかが親権者になる単独親権制度を採っていますが、私は離婚後の子供の幸せを考えるならば欧米のように両親が共同で離婚後も子育てにかかわる制度に移行したほうがいいように思いますし、離婚調停の場でもそう訴えたのですが、私の考えは進みすぎていて、今の日本の制度には合わないといわれてしまいました。
 別居する親との子供の面会は慰謝料や養育費とあわせて大人の都合で決められる場合が多いそうで、時には駆け引きの条件にも使われるそうです。
 2011年の民法改正で、離婚にあたっては子供の利益を最優先にして面会交流などについて決めることが明記されました。これに伴い、昨年4月から、離婚届に親子の面会交流や養育費について取り決めたかどうか、印をつける欄が設けられたそうです、ただ、未記入の場合でも離婚届は受理されるそうで、昨年12月までの9ヶ月で印が入った離婚届は54%にとどまったそうです。父母の話し合いが十分につくされていないのではないかと今日の社説では書かれています。
 一昨年は23万人の子供が親の離婚を経験したそうで、私の子供と同じ思いをした子供たちがこんなに多いのかと正直驚きました。できれば離婚というのは避けたほうがいいというのは離婚経験者の私も思うことです。しかし、毎日のように両親が喧嘩やいい争いをする姿を見るよりは、お互いはなれて暮らしたほうが子供のために良いという思いで、離婚したのも事実です。私の子供の場合、特に非自閉症の次男が物分りが良く、つらい思いをさせてしまったことに対して、私も責任を感じています。それは元嫁も同じだと思いますが、本当に次男がこれからの人生を幸せに過ごせるようにするにはどうしたら一番いいのか、それは親としていつも考えています。
 家裁の審判では子供の意思を把握するように努めることが今年から義務付けられたそうですが、私たちは障害のある息子は私が引き取って私の両親と一緒に暮らすことにして、次男については当時小学2年生で、もう自分の意見や思っていることをいえると判断して、次男の意見を尊重する形で今の状態に落ち着きました。裁判所は親との面会をどのように考えているのか丁寧に聞き取ってほしいと今日の社説は締めくくってます。
 離婚を経験した私が感じるのが、離婚した親との面会交流や子育てのあり方について、日本は欧米に比べてまだまだ遅れているということです。離婚しても親であり子供であることは変わりないはずです。離婚したあとも共同で子育てをできるような環境になってほしい。私はそう思います。