今朝の新聞に掲載されていた特集記事の中でマクド難民と言う記事を見かけました。深夜営業のマクドナルドにやってきては夜を過ごす人たちのことをさす言葉だそうですが、詳しく読んでみるとかなり厳しい実態が浮かんできました。
パナソニックの工場で請負の仕事をしていた男性は「金がないからネットカフェには泊まらない」とインタビューで答えたそうです。昼間はパチンコ店内のソファーなどで仮眠を取り、街を歩き始めるのは夕方からで、格安の惣菜を買ってビルの片隅で食べてコンビニをはしごして時間をつぶし最後にマクドナルドにやってきて時間をつぶす毎日だと言います。
パナソニックの工場で自販機の製造ラインで働いていたと言う男性はラインの調子が悪いと夜でも頻繁に呼び出されて睡眠不足とストレスから体を壊して退職を余儀なくされたそうです。このほか、三重県のシャープの工場で働いていた男性も同じようにマクドナルドで夜を過ごすとかかれてました。派遣社員として働いていたそうですが、韓国の企業にシェアを奪われてから工場生産が落ち込んだため首を切られたそうです。
今、30代前後の人たちは就職氷河期と言われる時代に学校を卒業し、正社員につくことが出来ず非正規社員になって、その人たちが次々と職を失っている実態が浮き彫りにされてます。この人たちがこのような毎日を送るのは決して怠けているからではないと思います。必死に就職活動をして数え切れないくらいの会社に面接にいって、採用してもらえず非正規雇用という不安定な雇用状態で会社に雇われ、会社の経営が悪化すれば真っ先に切られてしまうと言うなんとも悲運としか言いようのない状態が長く続いているのが世界第3位の経済大国といわれる日本の実情です。
今、アベノミクスと言う言葉で日本の経済成長を訴える阿部首相。果たして社会の底辺で生きる人たちにどれだけの暖かい手を差し伸べることが出来るのか、まずはお手並み拝見と生きたいところです。消費税を上げるというならば、まずはこういった社会的弱者の救済策をきちんと整備してからにしろと言いたいです。
