大津市で、市内の中学校に通っていた二年生の男子生徒が遺書を残して飛び降り自殺をしてから今日で一年という歳月が流れました。この事件が明るみに出るまで9ヶ月もの時間を要し、事件発覚後も県教委や学校の隠蔽体質が明るみにされるなど大きな波紋を呼びました。昨日は生徒が通っていた学校で全校集会が行われたそうですが、この席で校長は改めていじめをなくして行こうと生徒に呼びかけたそうです。
今回の問題を受けて各地にスクールカウンセラーなどを配置する取り組みのほか、コミュニティースクールの設置も検討されているそうですが、諸般の事情により設置をしている学校は数少ないそうです。まだまだ日本のいじめ問題に対する取り組みは遅れている。私がいじめで苦しんだときと何も変わってはいないというのが私の率直な感想です。
大津市の事件では警察が捜査に乗り出すなど異例な経過を辿っていますが、警察もいじめは犯罪という考えであるならば、積極的に関与すべき時代に来ているのかもしれません。
今の時代、子供たちはバーチャルなゲームの世代であり、外に出ていろいろな遊びを仲間同士でしたり、友達同士で喧嘩をしてお互い人の痛みが判らないままという生徒とも少なくないと思います。また、いじめを行っている児童・生徒の親も、人の心の痛み・体についた傷は自然に治っても心に負った傷は永久に消えることはないんだということを教えていないということも多いのではないかと思います。私自身いじめという地獄からなんとか抜け出して28年になりますが、いまだに当時の悪夢がよみがえります。それだけいじめという行為は人の心を傷つけ、精神を蝕んでいくんだということをみんなに分ってほしい。苛められた相手が命を失ってから後悔したって遅いんだということを今の小学生・中学生・高校生に分ってほしいと思います。
