今月に入って明らかになった、日産自動車の検査の不正問題。検査の資格のない従業員が検査員の代わりに検査を行っていたものですが、この不正、20年以上前から行われていたとか。この事実はおそらく管理職の人間も知っていたはずで、組織ぐるみで不正が行われていたのではないかと思います。人手が足りないとか、検査員の養成に時間がかかるとか、そんなのは会社側の勝手な言い分であって、消費者にはそんな理由は通用しません。
これまで、自動車業界でも数多くの不正が行われ、その度に信頼・信用が失墜してきました。三菱自動車の燃費偽装問題・2度にわたるリコール隠し問題・フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンのデータ不正問題etc。これらの問題が発覚した後は、会社の信用がガタ落ちになり、何万台という車がリコールの対象になり、その対策費用も天文学的な数字となり、会社の経営にも大きな打撃を与えたことは、日産も知っていたはずです。それでも防げなかった今回の問題。この問題は、自動車の安全性という、車の品質を保証するうえで、根幹となるべきことで、決して軽視してはいけないものです。
この問題の端を発して、車が売れなくなり、従業員の給料・ボーナスカットといった人件費の削減も行われるかもしれません。真面目に働いてきた従業員が馬鹿を見るような会社であってほしくないと思うのは私だけでしょうか。
