先日起きた、トランプ大統領支持派の議会乱入占拠事件。死傷者まで出る重大事件にまで発展しましたが、事の発端はトランプ大統領の演説で、支持派に向けて「我々は敗北を認めない。議会まで歩いていこう」と、デモをけしかけ、支持者を煽ったことですが、このことが原因でツイッター社は、トランプ大統領のアカウントを永久に停止するとの声明を出しました。
この事件の直後にトランプ大統領は「円滑な政権移行に協力する」とのメッセージをツイッターで発信しましたが、時すでに遅しでした。
アメリカ議会ではトランプ大統領の罷免を求める声が高まっている他、ペンス副大統領が応じない場合は、弾劾裁判を起こす構えを見せるなど、対立と分断がますます先鋭化しているように見えます。
その一方で、SNS事業者にも責任の一端があるようにも思えます。前回の大統領選挙から、トランプ大統領は相手陣営を侮辱したり、人種差別や国家間の対立を煽る投稿を繰り返していたにも関わらず、アカウントを永久に停止させるなどの措置を講じておらず、表現の自由のもと、攻撃的な書き込みを許した責任は大きいと思います。もっと早くにトランプ大統領の情報発信力を削いでいれば、今回のような議会制民主主義の根底を揺るがすような事態は避けられたのではないかと思います。
今回の事件で大統領の任期が切れると、刑事訴追されるのかもしれませんが、トランプ大統領の責任は重大であり、多額の損害賠償請求がされるんじゃないでしょうか。
