sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

ありえない・・・

 昨日スペインで発生した高速鉄道の脱線転覆事故。多数の死傷者が出ていますが、地元の警察の調べで新たに分ったのが、事故現場にはATS(自動列車停止装置)が設置されていたようです。ただ、このATS、時速200キロを超えないと作動しないように設定されていたそうです。現場のカーブの制限速度は時速80キロ。なぜ、このような制限速度を大幅に上回る速度でしか、作動しないように設定されていたのかその原因はまだ分っていません。単なる設定ミスなのか、それとも設計に問題があったのか、管理に問題があったのか、今後の警察の捜査を待たなくてはなりませんが、制限速度を120キロもオーバーしないと保安装置であるATSが作動しない設定なんて、ありえないです。
 鉄道専門家の間では、おととし高速鉄道脱線事故を引き起こした中国と、今回事故を引き起こしたスペインには共通点があるといいます。それは高速鉄道の路線の長さですが、中国が世界一位・スペインが第二位で、中国は経済発展の切り札として、スペインはおそらく2020年夏のオリンピック招致に向けて、交通インフラの面で優位に立ちたいという思惑があったのではないかと思います。それが両国で、急ピッチに高速鉄道が建設されて、高速鉄道の技術のノウハウがほとんどないままどんどん路線が拡大していき、それがこのような悲惨な事故を招いた要因のひとつにあげられるのではないかというのです。
 日本の場合、1964年に東海道新幹線が開通したあと、50年近い歳月をかけて今の新幹線のネットワークが形成されたのであって、その間に蓄積された鉄道技術のすべてを結集させて、東海道新幹線が開通して以来、乗客の死傷者0という輝かしい実績を誇っているのです。国の発展に高速鉄道という交通インフラの整備が必要なのはわかりますが、ただ開通させて列車を走らせればいいというものではありません。このような事故を二度と起こさないためにも、車両や線路・安全装置の徹底した安全確認と、乗務員の安全意識の向上を図ってほしいと私は思います。