まずは前回の答えからいってみましょう。日本で一番、駅間距離の短い区間は、松浦鉄道西九州線の中佐世保→佐世保中央間で距離にして200メートルしか離れていません。これだけ短い駅間距離なら別に一つの駅に統合してもよさそうなものですが、片方は佐世保の中心街に位置し、もう一方は市役所などの官公庁が集まっているので、どちらも必要と判断し、駅を新設した次第だそうです。この松浦鉄道はJR松浦線から転換されたあと、駅の新設をたくさん行って、列車も増発して利便性を高めた結果、地域の足としてほぼ経常収支はトントンな状態が続いています。
一方、日本で一番長い駅間距離は津軽海峡線の津軽今別→木古内間で82・3キロあります。以前は途中に竜飛海底駅・吉岡海底駅・知内駅がありましたが、もともと竜飛海底駅・吉岡海底駅は駅として設けられたものではなく、青函トンネル内で事故などがあった場合の非常用として設けられたものです。また知内駅は利用者が皆無な状態なために廃止されました。では、地上にある路線の中で一番長い駅間距離となると、石北本線の上川→上白滝間の37.4キロが最長です。以前はこの区間にもいくつか駅が設けられていましたが、無人地帯を走る関係上、利用者はほぼ0で、廃止されました。ちなみに上川→白滝間は普通列車は一日に一往復しかやってきません。