sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

水俣条約採択される

 日本の公害病の原点とも言われる水俣病が発生してから今年で57年。手足の震えやまっすぐ歩けないなどの後遺症を残して、初めは風土病として扱われていたこの公害ですが、やがて有機水銀が原因だとわかり、水銀を水俣湾に垂れ流していた被告企業のチッソと、国に損害賠償や、水俣病の認定基準を巡って今も裁判が続けられています。
 そんな中、水銀の使用や輸出入・排出などを包括的に規制する「水銀に関する水俣条約」が10日、熊本県水俣市から、熊本市に会場を移した国連環境計画(UNEP)の外交会議で採択されました。世界で最も深刻な水銀被害である水俣病が確認されてから57年といおう歳月が流れ、水銀を世界的に規制する法的枠組みが、ようやく誕生しました。ただ、この条約には問題点も多いらしく、国内外の研究者は国際的な合意ができたのは評価できるが、実効性は疑問という見解を示しています。「水銀が手に入らなくなる仕組みが必要」と熊本学園大学の中地重晴教授は指摘しています。水銀排出で大きな問題となっている、小規模金採掘の現場では、世界中で1000万人が働くといわれています。条約はこの採掘で乗りようを禁止しておらず、法で禁じる国もありますが、現場では勝手に使われているということだそうです。中地教授は「採掘現場で、日本から輸出された水銀が使われている恐れがある」と見ていますヨーロッパ連合アメリカは輸出を禁止する法的枠組みをすでに作っており、日本でも早急な法整備が求められると中地教授は話しています。
 安部総理は熊本県内で開かれている「水銀に関する水俣条約」採択のための外交会議で、ビデオメッセージを寄せて「水銀による被害と、その克服を経た我々だからこそ、世界から水銀の被害をなくすために先頭にたって力をつくす責任がある」と述べたそうです。水俣病が克服された?今も後遺症で苦しんでいる人がいるのに?未だに被害救済がされていない人もたくさんいるのに?水俣病の認定を巡って、未認定患者の人たちが長い長い裁判を闘っているのに?一国の総理としてあまりにも無責任な発言ではないですか?克服されたというのであれば、何故今も苦しんでいる方がおられるのですか?結局は他人事だからこのようなものの言い方ができるんでしょうね。水俣病で苦しんでおられる方対はいったいどのような思いで、このビデオメッセージを聴いたんでしょうか。