昨日5月1日は、日本の
公害病の原点ともいわれる
水俣病の公式認定された日です。62年目の昨日、
水俣市内では犠牲者の慰霊式典が行われました。この
水俣病は原因企業の
チッソが
水俣湾に
有機水銀を含んだ工場排水を垂れ流し、沿岸に生息する魚介類の体内に水銀が蓄積し、その魚介類を食べた人たちが水銀中毒を発症したものですが、当時は原因がわからず、
水俣特有の風土病ともいわれてました。やがて科学的・医学的研究が進むにつれて、水銀が原因であることが判明し、
チッソが
水俣湾に排出した工場排水の中に水銀が含まれていたことで起こった
公害病だと認定されました。
この
水俣病では多くの人が苦しみながら息絶えてなくなり、妊娠中だった女性の中にいた赤ちゃんにも胎児性
水俣病を発症するなど、多くの人の人生を狂わせた
公害病です。
水俣病被害救済特別措置法は2014年に終了し、
チッソの後藤社長は救済は終わったと言っているみたいですが、未認定の
水俣病患者も大勢いるわけで、救済が終わったとは言い難いと中川
環境大臣は述べていますし、
水俣病被害者互助会の事務局の谷洋一さんは「被害の実態を全く理解していない」と切り捨てています。まだまだ救済が終わったとは言えない状態の
水俣病。改めて公害という問題がどのような影響をもたらすのか、考え直す必要があるのではないでしょうか。