今日の新聞の社会面の記事によると、全国の警察が虐待を受けているとして児童相談所に通告した児童の人数は昨年、16387人で、前年に比べて1,4倍に増えているそうです。通告事案とは別に警察が摘発した件数も472件で、通告･摘発件数とも過去最多だったそうです。
通告原因で最も多かったのは心理的虐待で8266人。前年よりも3376人の増加で、このうち父親が母親に暴力を振るうドメスティックバイオレンスによって子供の心を傷つける虐待とされたケースが5431件。ついで身体的虐待が5222人・育児放棄（いわゆるネグレクト）が2736人だったそうです。
警察が摘発した虐待は472件。被害児童は476人でこのうち32人が死亡していたそうです。摘発された加害者は実父が186人・実母が102人・養父・継父の100人だったそうです。
こうやって見てみると摘発された件数だけで毎日およそ500人の児童が虐待の被害を受けていることになります。なぜ自分の子供を愛せないのか。なぜ暴力を振るってしまうのか私には理解できません。また、今日の記事は児童だけの人数であり、親の元を離れる高校生までの人数を加えるともっとすごい人数になると思います。
子供は誰もが親から愛される権利を持って産まれてくるはずです。なのにこのような虐待という悲惨な事案がなくならないのはなぜなんでしょうか。
よく虐待は連鎖するといわれますが、自分が親から虐待を受けたから自分の子供に対してどのように愛情をかけていいのかよく分からない。そういうことをよく耳にします。でもどこかでこの悪の連鎖反応を断ち切らないと際限なく繰り返されることになります。
私の場合、元嫁が息子に対して言うことを聞かなかったから腹を蹴った。背中を思いっ切りグーで殴ったとか、冬の寒い夜私が仕事を終えて帰ってくると、息子1人が暗い部屋の中で明かりもつけずに暖房もついていない状態でほっておかれているのをよく見かけました。そして、風邪をひいて熱を出すとこの金のないときに風邪ひきやがってと怒鳴り散らして病院にも連れて行かず、そのまま放置されているということがよくありました。このほかにも息子の人格を否定する「お前なんか死んでしまえ」「お前が生きているから私が苦しまんといけんのじゃから出て行け」「お前なんか産まなかったらよかった」などの暴言。私が離婚を決意した要因のひとつが元嫁の息子に対する接し方でした。ただ、元嫁の場合、親から虐待を受けていたという話は聞いたことがないので、親からの連鎖というよりは、自閉症という障害を抱えている息子を育てるのが面倒だったのではないかと思います。そんなことを毎日のように見せられる次男の教育上もよくないと考えていろいろ悩んだ末に決めた離婚でした。
それにしても、本当にこの件数多いですよね。特に女子児童は性的な虐待も数多くあるんじゃないかと思います。子供が暴力におびえることなく安心して楽しい生活が送れるようになることを、二人の子供の父親として切に願います。そして、虐待を加える加害者は圧倒的に男性が多いですが、同じ父親としてこのようなことは絶対やめてほしいです。子供に暴力をふるいそうになったとき、自分が今やろうとしていることをよく考えてください。その結果に責任が取れますか？もし暴力をふるって子供が命を落としたとき、どうするつもりですか？そのことを考えて一呼吸おいてください。そしたらきっと子供が傷つくような虐待をとめることができると思います。
