東京・足立区の小学校で、4年生の男の子が同級生から殴られて意識の不明の重体になっています。
14日午後2時前、足立区の小学校から「子供の意識がない」と119番通報がありました。警視庁などによりますと、4年生の9歳の男の子が意識不明の重体で、緊急手術が行われているということです。男の子は午後の掃除の時間に、同級生と雑巾を投げあった後、言い争いになり、腹や背中を殴られたということです。男の子は泣きながら机にうつぶせになった後、気を失い、保健室に運ばれました。警視庁は、当時の状況について目撃した同級生から話を聞いているということです。
最近の子供たちはバーチャルなゲームが身近にあって、その影響からか、人間は一度死んでも生き返ると思っている子供が多いといいます。この事件も一方的に殴ったのか、それともお互いにやりあったのかはわかりませんが、殴られた相手が意識を失うほどまで相手を殴るというのは、やはりこれ以上のことをしたら命にかかわるということを考えることができなかったんでしょうね。
ゲームでは一度死んでもリセットをすれば元のところからスタートできますが、現実の世界では、一度失った命は帰ってきませんし、一度起こったことをなかったことにはできません。子供たちに伝えたいのは、自分の命を大切にするとともに、ほかの人の心の痛みもわかる人になってほしい。このことを私は伝えていきたいです。
想像してみてください。自分が大切に育てた命が理不尽な暴力によって、ある日突然失われることの悲しみを。
命は一つしかありません。今はこの意識不明の男の子が、無事に意識をとりもどすのを祈るばかりです。
