佐賀県鳥栖市の市立中学男子生徒(15)が2012年、同級生に暴力をふるわれ、現金を脅し取られるいじめを受けていた問題で、男子生徒と家族が同級生8人とその保護者、市を相手取り、慰謝料や高校進学費用などおよそ1億2800万円の損害賠償を求める訴えを佐賀地裁に19日付で起こすことがわかったそうです。生徒側の代理人弁護士が18日、明らかにしました。
訴状によると、生徒は中学1年だった12年4月から7ヶ月間、教室などで同級生8人らに暴力をふるわれ、100万円を超える現金を脅し取られるなどしたそうです。担任教諭らは『暴行を目撃しながら、見て見ぬふりを続けた』としています。生徒は心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、通学できない状態になっていると主張しています。
代理人弁護士は「問題発覚後も、市は事実関係と原因の徹底解明を怠り、一時しのぎの対応に終始したため事態を深刻化させた」としています。市教委の天野昌明教育長は「訴状が提出されていない段階なので詳しいコメントは差し控えたい」とコメントしています。
いじめと言う行為は、被害者の人格や存在そのものを否定し、一生消えることのない深い傷を背負わせることになるばかりでなく、経済的にも大きな損失を招きます。私の場合も大阪に住んでいたころ、父は大手の造船会社に勤務していて、人並みの生活ができる暮らしができていました。でも私に加えられたいじめが原因で山口に引っ越すと、造船会社に勤めていたころと同じだけの給料を出してもらえるところはなく、中小の会社に就職して、収入も母と共働きになっても半減しました。それでも父も母も文句の一言も言わず、明るくおおらかに笑っていたので、そのぶん私は救われた気持になったんですが、私達がこうむった精神的苦痛・経済的損失は、計り知れないものがあります。
また、今回の事案では、請求どおりの支払いを命じる判決が出たとすると、一人当たり1600万円を支払わなければならなくなりますが、そんな大金を誰が負担するのか、結局親が肩代わりしなければならなくなると思いますが、それがきっかけで一家離散・家庭崩壊と言うことも十分考えられるわけです。
繰り返し今いじめを行っているみんなに問いかけます。あなたはそれでもいじめを続けますか?