もうすぐ根室本線の富良野から新得までの区間が廃止されます。東鹿越から新得までは2016年の台風被害で運休してましたが、復旧しても経営改善が見込めないとして、該当区間の廃止が決まったわけですが、かつては道央と道東を結ぶメインルートだったんですが、かつての栄光は見る影もなく、廃止となります。高倉健さんが主演された、鉄道員(ポッポや)の舞台となった幾寅駅(映画では幌舞駅)も廃止となります。
JR北海道の経営は非常に厳しいと盛んに言われてますが、私としては沿線のポテンシャルを活かしきれてないような感じもします。北海道は豊かな食の恵みや風景に恵まれ、もっと地域とうまく連携していければ、経営にもプラスに作用するのではないかと思います。
例えば、稚内や網走、釧路や根室の港で水揚げされた海産物を貨客混載みたいにして、旅客列車と同時に運転させるとか、豊かな農産品を輸送するとか、利用の少ない普通列車を観光列車に仕立てて、美しい風景を走るところではスピードを落として運転し、地元の人をキャビンアテンダントとして乗務してもらい、鉄道ならではの楽しみ方を提案するとか、観光地に向かうバスと駅の接続を図る等の方策をとってはどうでしょか。例えば世界遺産の知床に行くのに、特急オホーツクを知床斜里まで延長し、他の普通列車も含めて、バスと連携させて、接続を改善するとか、摩周湖や川湯温泉へのアクセスとして、特急おおぞらを延長運転するとか、限られた資源の中でいかにJR北海道という鉄道会社の運行する列車に乗ってもらうか、もっと知恵を絞っていく必要があるのではないかと思います。今のままでは、北海道の鉄道で生き残れるのは、札幌都市圏と新千歳空港輸送と、札幌へ延伸される北海道新幹線だけとなってしまう可能性しか残されていないように思います。