sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

いじめのニュース…

 今日の新聞に、いじめに関する記事が2本、掲載されていました。まずは、山口県の大島商船高専で起きたいじめ自殺事件。
 大島商船高専の1年生男子学生(当時15歳)が昨年5月に自殺した問題で、別の2年生の男子学生(17)が適応障害の状態と診断されていた子tが、新聞社の取材で分かりました。学生は自殺した学生と同級生で、自殺後に同じクラスのグループからいじめられたと訴え、調査した教員からも威圧的な聞き取りを受けたと証言。学校は25日にも第三者調査委員会を開く予定だそうです。

※責任流布で適応障害

 自殺した同級生の遺族も第三者委の設置を要請。いじめが連鎖した可能性もあり、同じ学校にいじめを調査する二つの第三者委が設置されるという異例の事態となりました。
 学生や保護者によると、昨年5月、学生と、寮が一緒の同級生が自殺した後からいじめが始まったそうです。同級生グループから、自殺は学生のせいという噂を校内に広められたそうです。自殺した同級生の寮の机に性的な本が入れられた時、学生は同室に居合わせただけで、いじめに加担したことはなかったそうです。止められなかったことを同級生にわびたそうですが、翌日同級生は自殺しました。同室だったのは2日間だけだったということです。
 その後も、同級生グループからは写真を勝手に撮られて笑い者にされたり、触れると汚いものに触れられたような仕草でばい菌扱いされたりしたそうです。
 2年生になった今年5月、学生が体調不良を訴え「死にたい」などと漏らしたため、学校が教員らによる「いじめ対策委員会」を設置し、調査を開始。7月には学生が適応障害の状態と診断されました。
 しかし、教務主事ら対策委の教員は面談で「どうして君は先生の言う事を聞かないのか」と学生を威圧したうえで「授業中に寝ている」「寮の部屋が汚い」などと詰問口調でただしたそうです。「寮生活で人間関係もうまくできないし、それがトラブルの原因にもなっている。落ち着くまで寮を離れたらどうか」と学生にいじめられる原因があるかのように言われ、保護者は一時的な退寮を促されたと感じたそうです。
 学生は「今もいじめが続き、辛い、先生にも追い詰められた。でも、船乗りの夢があり、耐えてでも学校に行かないといけない」と話し、吐き気や睡眠障害などと闘いながらも通学を続けているそうです。保護者は「早く解決しないと命に関わる」と不安を訴えています。
 調査に当たった教員は新聞社の取材に対し、「強い口調だったつもりはない。調査で疑義があった事を聞いただけだ」
 保護者らの投書を受けた文科省が11月に学校設置者の国立高等専門学校機構を通じて学校に第三者委員会の設置を求め、25日にも初会合が開かれるそうです。

 そしてもう一ついじめに関する記事が掲載されていました。それは、兵庫県加古川市で起きた中二女子の自殺に関する記事です。
 兵庫県加古川市で2016年9月に市立中2年の女子生徒(当時14歳)が自殺したことを受け、同市教委が設置した第三者委員会は23日「いじめが原因」とする調査結果を発表しました。自殺3か月前に学校が自殺したアンケートで女子生徒が虐められていることを示す回答をしていたのに「学校は何ら対応をしなかった」と厳しく指摘しています。
 女子生徒は16年9月12日午前7時ごろ、自宅近くの屋外で自殺を図り、20日に亡くなりました。遺族が市教委に原因の調査を要請。自宅で「いじめ」の文字が入ったメモが見つかったことなどから、弁護士や社会福祉士ら5人の有識者による「市いじめ問題対策委員会」が同年11月から調査を始めました。
 対策委の報告書によりますと、女子生徒は中学1年の頃からクラスや部活動で無視・仲間外れ・嫌なあだ名で呼ばれるなどのいじめを受けたそうです。中1の2学期に一緒にいじめられた生徒の保護者が学校に訴えましたが、学校はトラブルと判断しただけで、いじめは酷くなり、無力感と死への願望を抱くようになったということです。
 中2になった16年6月の「学校生活アンケート」で、「友達に馬鹿にされることがある」「無視されることがある」などのいじめを疑わせる5項目について5段階の「5」の当てはまるを選択したそうです。しかし、学校は一切対応しなかったということです。委員長の吉田圭吾・神戸大大学院教授(臨床心理学)は記者会見で「この時に対応していれば、生徒は無力感から脱出することが出来た。自死をせずに済んだと考えるのが合理的だ」と批判しました
 対策委の後に会見した市教委によりますと、女子生徒はアンケートでは「授業がよくわからないことが多い」など学習面に課する項目でも「当てはまる」を多く選択しており、学校は「学習指導を優先するべきだと判断し、いじめにまで考えが及ばなかった」と説明しているということです。田淵博之教育長は「心よりお詫びします。命を大切にする教育に全力で取り組みたい」と謝罪しました。
 女子生徒の父親は弁護士を通じて手記を公表。「教師たちはいじめではないかという疑いすらないまま、単なるトラブルと片づけたり、娘がアンケートに託した『絶望の中にいる』というシグナルを無視したりした。アンケートの存在を知ったのは第三者委の調査で、担任から一切知らされてなかった」と学校への不信感を示しています。

この二つの事件、大島商船高専の問題では、いじめに加担していない、何の落ち度もない学生が虐めに加担したとされ、教員からも強い口調で詰問されるなど、精神的にもかなり参っている様子がうかがい知れます。教員側は強い口調だったつもりはないと言っていますが、ではなぜ、この学生は威圧的だったと証言しているんでしょうか。教員には生徒の安全・命を守る義務があるはずです。それを威圧的な態度・口調でいわば”恫喝”されると、生徒の側は何も言えなくなってしまいます。教員側は被害を受けた生徒の側に立った視点で考えてもらいたいです。また、いじめが原因で自殺した生徒についても、何故このような事態に至ったのか、きちんと解明していく必要があります。同じ学校内に第三者委員会が二つも存在するなんて、極めて異例な事態ですよ。如何に学校が虐めという問題に対して、真剣に取り組んでなかったかを示す材料の一つになると私は思います。
 
 もう一つの加古川市の事件ですが、こちらも、学校の対応のまずさが引き起こした悲劇だと言えるでしょう。自殺した女子生徒は、アンケートでいじめられているというシグナルを発しており、それに対してきちんとした対応がとられなかった結果、最悪の事態を招いてしまったわけで、やはり学校側の対応のまずさが浮き彫りになってますね。私はいじめ被害者としてはっきりと言わせてもらいます。学習指導よりも、命に関わるいじめ問題解決の方が、はるかに優先度は高いです。学習面で遅れやついて行けないなどの問題があったとしても、学校に通っている生徒が自殺したら、元も子もありません。この学校は何を一番大事にしなければいけないのかをはき違えていたのではないかと思います。
 
 そしてどちらの事件でも言いたいのが、いじめ加害者は絶対に許せないということです。どんな理由があったとしてもいじめは絶対に許されない犯罪です。いじめ加害者は被害者の前に出て、きちんと謝罪をしなさい。そして、対応を怠った教員も自殺した生徒・被害に遭った生徒にきちんと謝罪しなさいと私は言いたいです。