ニューヨークの国連本部で開かれていた核兵器禁止条約制定を目指す初めての会議が閉幕しました。
会議には115か国が参加し、核兵器の使用や実験などを法的に禁止すべき項目や、核実験による被害者への補償なども議論されました。
アメリカなどの核兵器保有国は「現実的でない」として不参加。唯一の被爆国である日本も不参加を表明しました。核保有国と非保有国の溝が埋まらないまま進んでいく交渉に、とある外交官は「分断が深まってしまった」と語り、強い危機感をあらわにしたそうです。
会議は6月中旬に再開する予定で、7月には条約文書が採択されるということです。
核兵器の問題を考えるうえで、私が言いたいのは、私たちがすんでいる地球という星が一体誰のものなのかということです。地球には多種多様な生物がお互い深く結びついて生命の営みを続けています。その中で生命の営みとは全く相いれないものが、人類が生み出した史上最悪ともいえる殺人兵器である、核兵器ではないかと思います。核兵器は一発の爆発だけで何万人もの人々を死に追いやる非常に恐ろしいものです。そのようなものに頼らなければ平和が保てないというのは、核兵器を保有している国のエゴではないかと思います。また、これに同調する唯一の被爆国である日本の考えにも疑問を感じます。被爆者が訴えているのは、核兵器のない世界です。核兵器は地球上に暮らすあらゆる生命とは共存できないということを国際社会に訴えていくのが日本の役割ではないかと思います。日本はアメリカの核の傘に守られているということで、この交渉には参加をしていませんが、核兵器の惨禍を経験した国であるからこそ、強いリーダーシップをとって、核廃絶に向けた取り組みを強化していく責任があると思います。