sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

拉致再調査、日朝合意

 おとといの夜安部総理は、日本人拉致被害者を再調査することで北朝鮮と合意したと発表しました。北朝鮮は3週間後に特別調査委員会を設けて、拉致被害者と拉致された疑いのある特定失踪者の調査などを開始するそうです。これを受けて日本政府は独自に課していた制裁措置の解除を開始するそうです。
 
安部総理は官邸で「安部政権にとり、拉致問題の全面解決は最重要課題の一つだ。全面解決へ向けての第一歩となることを期待している」と記者団に語りました。
 日朝両政府は、26~28日にストックホルムで日朝外務省局長級協議を実施。日本外務省の井原純一アジア太平洋州局長と北朝鮮のソン・イルホ朝日国交正常化交渉担当大使がそれぞれ合意案を本国に報告し、両政府が正式に合意しました。
 菅官房長官は29日夜、緊急記者会見を行い日長両政府による合意文書を公表。
 文書によると拉致被害者・拉致された可能性のある特定失踪者・戦後に北朝鮮に残された日本人らすべての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施し、最終的に日本人に関するすべての問題を解決する意思を表明。日本側はこれに応じて、最終的に現在日本が独自に行っている制裁措置を解除する意思を表明しました。
 北朝鮮側は特別の権限が付与された特別調査委員会を立ち上げ
ることや、調査の家庭で日本人生存者が発見された場合は、状況を日本に伝え、帰国させる方向で協議する事、などの行動を取るそうです。
 一方日本側は北朝鮮側の調査が開始する時点で、北朝鮮当局者の入国禁止や100000円超の現金の持ち出しの届出義務・人的目的の北朝鮮籍の船舶の入港禁止といった制裁措置を解除することや、人道的見地から適切な時期に北朝鮮に対する人道的支援の実施を検討することなどを受け入れたようです。
 
このように北朝鮮の間で大きな問題の一つとなっていた拉致問題が、解決に向けて一歩踏み出したのは評価したいところです。でも、相手は一筋縄では行かない北朝鮮です。制裁措置の解除はすべての調査が済んで、拉致被害者、および拉致された可能性のある人がすべて帰国できた時点で解除すべきではないでしょうか。
 北朝鮮は韓国との関係が悪化しており、さらに最大の後ろ盾となっていた中国との関係もチャン・ソンテク氏の粛清のあと急速に冷え込んでおり、今回北朝鮮がこのような話を持ちかけてきたのも、日本からの経済援助がほしいなどの理由があったのではないかと思います。拉致問題が完全に解決する前に経済制裁が解除されてしまったら約束を反故にする可能性だってあるわけです。日本政府は北朝鮮が合意した内容をきちんと履行しているかどうか、厳しく監視を進めていってほしいと思います。
 
今回の両政府の発表に拉致被害者の家族の皆さんは一歩前進したと喜ばれているようですね。この家族の期待を裏切らないように早期に帰国されることを望みたいです。残された家族にとっては高齢化の問題もあり、残された時間はそう多くありません。一刻も早く家族のもとに帰ることができますように。そして安定した平和な暮らしを送ることができますように願っています。