sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

大津市のいじめ自殺事件・第三者委員会の報告書

 2011年10月におきた大津市のいじめ自殺事件で、市が設置した第三者調査委員会は31日、越直美市長に報告書を提出しました。担任ら複数の教師が自殺前からいじめを認識しており、「適切に対応していれば自殺には至らなかった」と指摘し、自殺は「いじめが直接的要因」と認定したそうです。
 これまで学校や市教委は、生徒が自殺するまで「いじめの認識はなかった」と繰り返し、「過程にも自殺の要因はある」などと発言をしてきたそうですが、いずれも否定したそうです。
 第三者委員はまず、男子生徒の自殺前に生徒や教師がいじめの可能性を繰り返し指摘していたことに着目。学年会議でも複数の教師がいじめの可能性を指摘しており「いじめが合ったのではないかという任s期が教員間にあった」ところが情報が共有されず有効な対応ができなかった結果、「そうだんしてもいじめがやむことはないという絶望感から自殺を決行した」と認定したようです。また、学校や市教委は訴訟をにらんだ法的責任論を重視し、いじめと自殺の因果関係を否定したいという動機が「家庭にも要因」という虚構を作り出したと断罪しています。「虚構に寄りかかったことでいじめと自殺の関係解明作業を事実上放棄した」と厳しく批判しています。学校と市教委がいじめをしたと認定した同級生は3人でしたが、そのうち1人は行為が軽く、回数も少ないとしていじめと認定はしなかったようです。
 再発防止に向けた提言では、学校をサポートする外部機関の必要性を指摘し、いじめ対応の専門スタッフを置くことや子供から相談を受ける第三者機関の常設などを盛り込んだ内容となっています。
 子供たちのSOSはなぜ見過ごされたのかということにも触れています。第三者委員会による聞き取り調査は生徒を中心に延べ56人95時間に及んだそうです。報告書は男子生徒へのいじめが「透明化(当たり前の光景となり気づかなくなる)していた」と表現しています。報告書によるといじめは連日教室内・廊下・トイレで行われ、クラスの多数の生徒が見ているにもかかわらず、誰もこれを止めなかった。複数の生徒が担任に訴え、複数の教師も暴力を見聞きしていたそうです。報告書は「教員たちがもう少し子供たちの声に耳を傾け、一歩踏み込んでいれば、と悔やまれる」と指摘しています。市教委に対しても「学校に調査を丸投げし、指導・助言もしていない」と批判しています。
 越市長は「今後同じような悲しい事件をなくす一助になって欲しい」と延べたそうです。
 一方、自殺した生徒の父親は報告書の提出を受けて市役所で会見し、調査に協力してくれた生徒たちに感謝の言葉を述べるとともに「やはり息子は学校に見殺しにされた」と涙をこらえながら報告書の感想を表現し、体罰についても根っこは同じだと指摘したそうです。
 報告書の内容を見る限りでは、過程にも要因があるというような発言をしていたことから、責任を転嫁したいという思いが学校や教育委員会にあったのではないかと思います。こういった事案が発生したときは、学校は包み隠さず、すべてを公にする必要があると思います。隠蔽しようとせず何が原因でこのような結果になってしまったのか、検証しなければなくなった生徒が浮かばれません。学校の教師もいじめがあるのを知っていて見てみぬふりをしていた。いじめにあって苦しんでいるとき、身近で頼りになるのが教師だと思いますが、その教師にそういった態度を取られるといじめられてる側は絶望のどん底にまで叩き落されてしまいます。このような悲しい事件が二度と起こらないようにわれわれ大人ももっと学校という教育現場で何が起こっているのか真剣に向き合わなければならないのかもしれません。
 
私もいじめに苦しみましたが、救いだったのが学校の先生が味方になってくれたこと、今も深い付き合いのある親友がいてくれたこと・家庭が明るかったことそれでずいぶん救われました。学校の教師はいじめられている児童生徒がいたら声かけをしてあげるなり、相談に乗ってあげるなり、弱者の味方であって欲しいと思います。