sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

中沢啓治さん死去

 漫画家の中沢啓治さんが19日になくなってから1週間が過ぎました。中沢さんは6歳のときに広島市内で被爆し、お父さんとお姉さんと弟さんを原爆で亡くし、その体験から作られた「はだしのゲン」は代表作として知られています。
 私がこの作品を通して原爆の恐ろしさを知ったのが小学3年生のとき。私が住んでいた市で上映会があり、子供会の年間行事の一環として映画館で見たのが最初でした。知り合いのおばさんに呼び止められて学校の塀に隠れたところを原爆が投下されて、奇跡的に熱線を浴びずに助かったこと、幼くして亡くなった弟さんのことなどが詳しく描写されており、まだ小学校低学年だった私には非常に衝撃的な内容でした。
 中沢さんが原爆の体験を下に漫画を描く決意をしたのが、お母さんが亡くなった時に、火葬された後、遺骨がまったく残らなかったことに激しい怒りを感じたからだそうで、それからはだしのゲンが誕生したと言うことだそうです。
 この漫画は原爆の恐ろしさを強調しているだけではなく、原爆と言う悪夢のような惨劇にあいながらも、懸命にたくましく生きていく主人公の生き様も大きな反響を呼び、まだ小学校低学年だった私にもその感動は伝わってきました。
 世界中には人類を何百回と絶滅させることが出来るほどの核兵器を含む化学兵器が存在します。そして今も北朝鮮やイランなどは核開発を進めています。また、一部の政治家の間には日本も核武装すべきだと言う意見もあります。しかし、広島・長崎で起こった悲劇を繰り返すことを中沢さんも望んではいないはずです。世界中の国家元首に私が訴えたいのは、そんなに核兵器を持ちたいと願うのであれば、先ずは広島・長崎に来てその地で起こった悲惨な出来事をつぶさに見てからにして欲しい。私はそう思います。
 先ずは亡くなられた中沢さんに対して哀悼の意を表したと思います。安らかに眠ってください。お疲れ様でした。