人気アニメ、銀河鉄道999や宇宙戦艦ヤマト、新竹物語1000年女王、キャプテンハーロックといったSF作品を数多く発表し残した松本零士さんが心不全のため今月13日に逝去されたことが明らかになりました。85歳でした。
私の1番最初に松本さんの作品を見たのが宇宙戦艦ヤマトでした。ガミラスからの攻撃を受けて放射能に汚染され尽くした地球は人類滅亡まで一年と迫る中、イスカンダルから放射能除去装置、コスモクリーナーを取りに来るようにというメッセージを受け取り、太平洋戦争で撃沈された戦艦大和を改造して、宇宙に飛び立ち、幾多の困難を乗り越え、イスカンダルに到達する物語で、幼いなりにかつて戦艦大和が実存したこと、日本が過去に起こしてしまった過ちなどを知ることができました。そして艦長の沖田十三は、どんな困難に直面しても、冷静沈着に作戦を実行し、最後の最後まであきらめない、今の社会が失ってしまった、大切なものを教えてくれたなって感じます。
また、銀河鉄道999では、人間の虐殺を趣味とする機械伯爵による人間狩に母親を目の前で殺された少年星野鉄郎がメーテルという美女と出会い、銀河超特急999号に乗り込んで機械の体をタダでくれるというアンドロメダの星に向かう物語で、この旅の中で人間として成長し、人間が人間らしく人間として生きて行くとはどういうことかを知って、限りある命の尊さを強く訴え、多くの人の心を揺さぶりました。
今、戦争や犯罪で多くの人の命が無惨に奪われている現実があります。誰もが自分の人生を自分らしく生きて行く権利があるはずなのに、踏み躙られている今、多くの人に松本さんが残された作品を見てほしいなと思います。
今は999で車掌さんを演じられた肝付さん宇宙戦艦ヤマトで沖田艦長を演じられた納谷さんなどと一緒に新しいアニメを天国で作られているかもしれませんね。
私たちにたくさんの感動と勇気を与えてくださってありがとうございます。長い間お疲れ様でした。改めてご冥福をお祈りします。
