H2Aロケット30号機が17日午後5時45分、鹿児島県の田部ヶ島宇宙センターから打ち上げられ、無事に成功しました。打ち上げから14分後、予定の軌道に入りました。JAXAはアストロHと呼ばれてきたX線天文衛星の名称を「ひとみ」とする、と発表しました。ひとみはX線望遠鏡を使って巨大ブラックホールなどを調べ、宇宙の成り立ちの解明に挑むことになります。今回の打ち上げでは九州工業大学が開発した小型衛星も3基搭載しており、いずれも予定通りロケットから分離されたということです。
これでH2Aロケットは30機中29機が打ち上げに成功し、成功率は96,7%となりました。JAXAの奥村直樹理事長は、打ち上げ後の記者会見で「確実に技術を伝承し、高い成功率で推移してきた」と述べました。JAXAとNASAが開発したひとみは、全長14メートル、重さ2,7トンで、日本の科学衛星としては最大級。地上からは観測できないX線をとらえ、遠方にある銀河の集まりや巨大なブラックホールなどを調べるそうです。アメリカチームが検出に成功した重力波の発生源となるブラックホールの観測も期待できるそうです。
日本のX線天文衛星がうちあがったというニュースは昨日も大きく取り上げられてましたね。これで宇宙最大の謎の一つとされるブラックホールの観測や、遠方の銀河で起こっていることなど、宇宙の初期の出来事を解明するのに大きな足跡を残すことになると思います。今後、どのような画像が送られてくるか、楽しみです。4月ごろから試験観測を始めるそうです。