「馬鹿だな」「使えねぇ」24歳で自殺した男性は、上司による職場での暴言に加え、しゃもじで殴られるなどの暴行も受けていたそうです。また、自殺直近の半年間で休日は2日。裁判所は度を越した労働環境が男性を追い込んだと断定しました。
いじめは時間外にもおよび、貴重な休日に上司から「ソースを買って来い」等と命じられることもしばしばあったそうです。裁判所も判決で「日常的な使い走り」と指摘しています。さらに仕事の後には渋る本人を釣りやカラオケにつき合わせるなど、上司は日常的に負荷をかけ続けていたそうです。こうした悪質性が、過失相殺の判断に影響を与えたと見られるそうです。
「ブラック企業」という言葉が世間で認知される中、民事裁判で過失自殺に対する賠償が認められる判決は「年々増えている」という指摘もあります。今回の裁判では「労災認定されなくても、賠償が認められるケースも出ている」としており、過労自殺への行政･裁判での認定基準は揃いつつあるということだそうです。
日本では、残業があって当たり前等言う労働風習がありますが、果たしてそれが本当に働くものにとって幸せなことなのかって言う疑問を感じます。朝早くから仕事に行って帰ってくるのは夜遅く。帰ったら食事を済ませて風呂に入ったら寝るだけ。そんな生活って面白くもなんとも無いです。人間生きていたら自分の趣味の時間だって持ちたいし、子供の遊び相手にだってなってやりたい。それができないばかりか、長時間残業をさせておきながら体調を崩したらそれは自己責任にされてしまう。これっておかしくありませんか？労働時間の協定を結んだいわゆる36協定を守らせるには、国はもっと厳しい監視の目を光らせる必要があると思います。希望に満ちた人生を送るはずだった社員が過労によって疲弊し、最悪自殺にまで追い込まれてしまうなんて日本くらいなもんじゃないでしょうか。過労自殺を防ぐためにも労働基本法を改正し、時間外労働の基準を今よりももっと厳格にして、法定労働時間の短縮や時間外労働の大幅な削減などを行なわないと、過労自殺はなくならないと思います。
