先日大きく報道された大量の犬の遺棄事件。栃木県の鬼怒川の河川敷でたくさんの犬が遺棄されている状態で発見されました。そこから浮かび上がってくる悪質ブリーダーの存在。劣悪な環境で、たえず出産を繰り返され、体力的にも限界に置かれた犬たち。そして、繁殖能力がなくなるとごみを棄てるかのように遺棄されて息絶える犬が全国各地で見つかっているそうです。今日の新聞には栃木県で犬の死体が見つかった事件で、元ペットショップ従業員の男らが逮捕されましたが、背景には飼育がずさんな悪質なペット業者の存在など、構造的な問題を指摘する記事が掲載されています。
売れ残った場合、餌代の負担大
10月末から11月はじめにかけて、宇都宮市内の鬼怒川河川敷で45匹・那珂川町の山林で27匹の犬の死体が見つかりました。県警は県内の30代と20代の二人が愛知県のブリーダーから処分を任されたと見て廃棄物処理法違反などの容疑で調べています。
見つかったのは小型犬の成犬で、雌の多くは何度も出産を経験した痕があったそうです。劣悪な環境で業者に育てられた可能性が高いそうです。
栃木県の事件をきっかけに、全国的に犬の遺棄が相次いでいることが明らかになり、佐賀県では10月中旬から11月上旬、マルチーズ18匹が生きたまま見つかったそうです。日本動物福祉教会栃木支部の川崎亜希子支部長は「販売の構造を変えないと、同じような問題は繰り返される」と懸念を示しています。
今はトイプードルやチワワ･ミニチュアダックスフントなどが人気でそれらが大量に供給される裏で、売れ残った犬や産んだ親犬を処分しなければならない事態になっているそうです。
川崎さんによると、優良なブリーダーの場合、子犬を産ませるのは3歳程度まで。残る寿命はおよそ10年。栃木県内で100匹以上の犬を扱うブリーダーの男性は「売れ残った犬の面倒を最期まで見るのは大きな負担だ。うちでは餌代だけでつき１０万円超。経済的に苦しい人もいるだろう」と話しています。
動物愛護法改正･引取り拒否も
環境省によると、保健所などへ持ち込みで殺処分される犬は2012年度でおよそ38000匹。昨年9月に動物愛語法が改正され、自治体が業者から動物引取りを拒否できるようになったそうです。環境省は「売れ残った犬を安易に保健所に持ち込む業者が一部にあり、一度飼ったら死ぬまで面倒を見るように徹底させる趣旨だ」と話しています。
ペットショップやブリーダーなど登録業者数は全国で22000.栃木県内だけでもおよそ400あるそうです。県内で立ち入り調査をになう職員は40人に満たないそうです。
アニマルポリス･問題業者は告発
欧米には、繁殖業者の調査を動物専門の取り締まり期間が調べる仕組みがあるそうです。アニマルポリスと呼ばれ、業者による動物の扱いに問題があると判断した場合は告発するそうです。
国内でも、兵庫県警が今年1月、動物に関する通報･相談を専門で受ける「アニマルポリスホットライン」を開設。動物虐待の取締りに力を入れる動きを見せています。
京都でアニマルポリス導入を求める署名活動を行なった女優の杉本彩さんは「先進国でこのようなシステムがないのは日本だけだと思う」とし、導入の必要性を訴えています。
「今回の事件は今まで闇に葬られていたものが明るみにでただけ。これを受けて国が動かないと、同じような問題はなくならない」と話しています。
私は小学生の頃に柴犬を・山口に引越ししてからは母がコリーの雑種を飼ってきて、私たちが世話をしていました。小学生の頃に飼っていた柴犬は、山口に引越ししなければならなくなって、大阪の親戚の家で飼ってもらうことになって、山口に来てから飼ったコリーは最期まで面倒を見ましたよ。それが飼い主の責任であり、義務だと思います。そしてコリーがなくなってすぐあとに日本猫のポッキーがやってきたんですが、私たちは動物の命を粗末に扱うような飼い方だけはしませんでした。犬や猫だって喜怒哀楽の感情があります。生きる希望のないような劣悪な環境の元で暮らして、ただ消費者が求める犬や猫だけを産ませるだけのロボットとしてしか、見ていないような悪質なやつらは即刻生き物の命を扱う仕事から手を引いてもらいたいです。人間も犬や猫もたった一つしかない命なんです。人間が自分たちの都合で勝手に殺していいものではないんです。
保健所につれてこられた犬や猫たちのあの悲しそうな叫び声や、生気を失った目をテレビで見たことがあるんですが、本当にひどい･･･。この言葉しか見つかりませんでした。犬や猫たちが人間と立場が変わったら同じようなことをするでしょうか。自分がこれから殺されるのを待つ犬や猫の立場になってみろって言いたいです。
