昨日は、はやめに夕食を済ませて、風呂に入るまでの間、この前ネット通販で買った、東日本大震災での経験の語り部活動を行っている高校生が書いた「16歳の語り部」という本を読み返してました。発刊当時16歳だった彼らが、2011年3月11日以降に体験したことや、その時思ったこと、なぜ今語り部活動をしているのか、そういったことが書かれてありました。彼らは当時小学5年生。目の前で津波に流されて亡くなった人を見たり、巨大地震と大津波によって、破壊されていく街を目の当たりにしたり、大切なものをなくしてしまったりと、大人でも目をそむけたくなるような光景を自分の目で見て、何を思い、何に悩んできたのかが、克明に記されています。
大人とは違う子供目線でとらえられた東日本大震災。子供たちにとって、大切な家族や親友を失うことはとても辛い現実であったと思います。できればどこかで生きていてほしい。そう願う気持ちと、大切な人が亡くなってしまったという現実を受け入れられない心境が、被災した本人の言葉で綴られています。
彼らが語り部活動を行うのは、これからもやってくる災害で、亡くなる人を少しでも減らしたいという思いからです。発災当時小学5年生だった彼らは、「自分たちが、自分の言葉で震災を語り継いでいける、最後の世代だ」とこう話しています。彼らより下の年代だと、記憶があいまいだったり、幼くて震災自体を覚えていないかもしれないということでした。