天竜川の流れを見ながら飯田線の旅を続ける私たち。この飯田線の旅を続けて、天竜川と険しい山並みを縫うように走ってきた線路から、がらりと景色が変わるのが天竜峡より北の区間。この区間は伊那谷と呼ばれる、南アルプスと中央アルプスに挟まれた、南北に細長い谷に沿って走る区間で、トンネルが断続的に続く険しい山並みからは開放されますが、その代わり、流れの急な河川をたくさん渡っていきます。この地方で多く聞かれる地名の田切という地名は、南アルプスと、中央アルプスから流れ出た川が、本流の天竜川目指してたぎり落ちるように流れることからついたといわれています。大田切川や小田切川・黒田切川や白田切川など、川幅の大小や川底の黒い岩盤の上を流れる様子や白い水しぶきを上げて流れ落ちる様子からこのような名前がついたそうです。このことから、この地方の地形が如何に険しいかがよくわかるかと思います。
その天竜峡に9:08分に到着。そして9:16分発飯田行きに乗り換え。213系電車が待機してました。この電車。もともとは関西本線を走っていた電車ですが、313系電車の増備により、飯田線に進出してきたようです。飯田線を豊橋から乗る場合、進行方向右側に南アルプス・左側に中央アルプスや木曽駒ケ岳などが見えます。そして急カーブが多く、電車もゆっくりと走ってくれるので、天気がよければ存分に山岳風景が楽しめる路線です。