テロ事件を未然に防ぐためだとして、中東やアフリカのイスラム7か国からの入国を禁止する大統領令に対して、サンフランシスコにある上訴裁判所は、ワシントン州の連邦地裁の判決を支持し、大統領側の上訴を退ける決定を下しました。
トランプ大統領としては、昨年ヨーロッパで、難民に紛れて入国したテロリストが、フランスやベルギーなどで相次いでテロ事件を引き起こしたことが頭にあるんだろうと思いますが、このような入国禁止令は、ハッキリ言って、人種・国籍による差別を助長するものではないかと思います。なにも、トランプ大統領が指定した国からやってきた難民たちが、みんなテロを引き起こすわけでもなく、祖国に安住の地がないため、国外に逃れて避難しているわけで、これら困難に直面している人たちへの手助けも必要なのではないかと思います。
これで、アメリカ全土で起こった、この大統領令に対する抗議デモが終息するのか、あるいは、この大統領令を支持する人たちとの間の溝がさらに深まるのか、今後のアメリカ国民の世論の動向が気になりますよね。私たちが働いている職場も、アメリカ向けの輸出が多いので、アメリカの政情が不安定化すると私たちにもその影響が跳ね返ってきます。どうか、アメリカ国内がこれで落ち着きを取り戻しますように。
そして、アメリカに入国した難民の人たちが、安心して暮らせますように。
