今日の新聞の社会面に掲載されていた記事ですが、1日の午後3時55分ごろ、名古屋市西区の名古屋市営地下鉄鶴舞線の庄内通駅で、名古屋市西区に住む市立中学1年生の男子生徒(12)が電車にはねられて死亡する事故があり、市教委は2日、いじめを理由に自殺をほのめかす遺書が見つかったと発表しました。学校側はいじめを把握しておらず、市教委は、学校や部活動での様子などについて生徒らに聞き取り調査を行う方針を明らかにしました。
愛知県警西署によると、男子生徒は1日午後3時55分ごろ、庄内通駅でホームから飛び降り、電車にはねられて間もなく死亡したそうです。
市教委によると、男子生徒は卓球部に所属し、祖父母と両親、兄との6人暮らしで、1日は昼食をとった後、午後3時過ぎに「ドーナツを買いに行く」と言って外出したそうですが、不審に思った祖母が男子生徒の部屋を調べると、机の中に「学校や部活で虐められることが多かった。部活ではよく『弱いな』と言われた。もう耐えられない。自殺することにしました」と書かれたノートがあったそうです。ノートには、家族への感謝の言葉も綴られていたそうです。祖母から話を聞いた父親が、男子生徒の携帯電話に「大丈夫か」と尋ねた際、男子生徒は「大丈夫、大丈夫。冗談だから」などと答えていたそうですが、その後、自殺を図ったとみられるそうです。
学校での生徒に変わった様子はなかったといい、中学校長は「係りの仕事を積極的にこなし、来客にも挨拶をする爽やかな生徒だった。こんな悲しいことはない」と語ったそうです。
この事件は、まだ学校でどのようなことが起こっていたのか、はっきりとわかりませんが、学校や部活でいじめがあったのは事実なんだろうと思います。となると、どこかでSOSのサインを出していたはずです。それをくみ取れなかったのかもしれません。
しかし、連日のように報道されるいじめや虐待のニュース。繰り返される悲劇から一体人類は何を学んだのでしょうか。一体いつになったらいじめで、まだあどけない子供たちが自らの命を絶つという悲劇を防ぐことができるようになるのでしょうか。恐らくこの男子生徒が通っていた中学校の同級生や上級生がいじめに関わっていたのではないかと思いますが、いじめに関わった加害者は表に出てきて、実名と顔をマスコミにさらして謝罪しなさいと言いたいです。私もいじめが原因で自殺を仕掛けたことがありますが、自殺をしようとする直前は、みんなに心配をかけたくないという思いもあって、いつも以上に明るく振舞ったり、大げさに笑ったりするものです。何か少しでもいつもと違うなって感じとったら、周りの大人は、勘違いでもいいので、すぐに関係機関に相談するようにしてください。そうしないと、また同じ悲劇が必ずどこかで繰り返されてしまいます。
それと関連して、少年法の適用年齢引き下げに賛否という記事も掲載されていました。
少年法の適用年齢を引き下げるかどうかを検討する法務省の勉強会が2日、初めて開かれ、、少年事件に詳しい弁護士や大学教授の計3人がヒアリングを行ったそうです。現行の20歳未満から18歳未満に引き下げを支持する意見と、「引き下げは、少年の更生を妨げる」という反対意見が出され、賛否が分かれたそうです。日弁連の子供の権利委員会の斎藤義房弁護士は「選挙権年齢が18歳以上に引き下げられるからと言って、これに合わせることに合理性はない」と引き下げに反対しました。
少年法の適用年齢を引き下げるかどうかの議論で、選挙権年齢が引き下げられるから、少年法も引き下げが必要だとか、必要はないとかという議論になっていますが、私は少年法の改正と選挙権年齢の引き下げはリンクさせないほうがいいのではないかと思います。少年が侵す犯罪と選挙は何の関係もないはずです。第一、少年法の引き下げの議論の中に、少年事件の被害者の家族や、それに詳しい法律の専門家が関わっていないのはおかしな話です。こういう議論をするのであれば、少年事件で大切な家族を失った被害者家族の意見が最優先で反映されるべきです。それを抜きにして選挙権年齢が引き下げられるから、少年法の適用年齢も引き下げるかどうかというのは、あまりにも幼稚すぎます。私は18歳以下の少年であっても、いじめをやってはいけない・人の人権を踏みにじってはいけない。そういったことは理解できているはず。そう思います。なので、いじめや凶悪な事件を起こして他人を自殺に追い込んだり、殺害した場合は年齢のいかんを問わず、実名と顔写真を公開すべきだと思います。それがいじめという地獄を味わい、死ぬことを毎日考えて暮らしていた私の思いです。
