ヨーロッパ宇宙機関とロシア連邦宇宙庁は、火星の地下2メートルまで掘り、微生物などを探す共同の無人探査計画を発表しました。火星には地球のような地磁気や大気がほとんどないため、地表には生命には有害な宇宙放射線が大量に降り注ぐほか、地表には有害な酸化物もあり生命には厳しい環境と考えられているそうです。そこでヨーロッパ宇宙機関とロシアは生命探しの次の目標として地下に着目。2016年に生命活動に関係している可能性のある大気中のメタンを調べる周回探査機と着陸探査機を打ち上げたあと、2018年には地下2メートルまで掘削できる探査車を用いて土壌の分析を行うそうです。
一方NASAは昨年末、20年に現在の探査機の後継機を火星に送り込む構想を発表、欧州・ロシアとライバル関係になりそうな状態です。
火星に生命は存在するかどうかというのは大昔から論争になって来ましたが、現在のところ」生命の生存する環境としては厳しいと見られています。でも、大昔は地球とよく似た環境だったということが分かってきており、今から数十億年前には原始的な生命が存在していたかもしれません。地下で今もひっそりと微生物が生き続けているとしたら、大発見です。果たして火星に微生物を含む生命が存在するのかどうか、探査結果を楽しみにしたいと思います。