sakura542gouのブログ

日々思うこと色々書いてます。今年は空と結婚し、新たな生活が始まりました。

隕石落下の衝撃

 昨日全世界を駆け巡ったロシア国内での隕石落下。直径は10メートルほどの大きさだったそうですが、音速を超える猛スピードで大気圏に突入したあと、大気との摩擦によって空中で爆発し、その衝撃によって発生した衝撃波によって多くの建物が被害を受けて、多数のけが人が出る大惨事となりました。落下地点には直径8メートルほどの大きさのクレーターができて、衝突の際の衝撃の大きさを物語っています。今回の隕石落下はなぜ発見できなかったのかというと、隕石の大きさがあまりにも小さすぎて、太陽光にさえぎられて、世界中の最新の望遠鏡や人工衛星の観測装置をもってしても発見するのが非常に困難だったためです。このため大気圏に突入するまで発見できなかったというわけですが、投稿された動画や、新聞などの写真を見るとその破壊力の大きさに改めて驚きを隠せないというのが正直な感想です。
 隕石が惑星に衝突するというのは、宇宙の歴史の中ではさほど珍しい現象ではなく、近年では1994年にシューメーカー・レビー第9彗星が木星に衝突して大きな痕跡が残ったことが知られています。このときは木星の強力な重力によって彗星本体がいくつもの破片に分裂して、一番大きな破片が木星に衝突したあとの木星に残された痕跡の大きさを分析した結果、その痕跡は地球の大きさとほぼ同じ大きさだったという観測結果が残されています。つまり、この彗星が地球に衝突していたら地球はとてつもない大きな被害を受けていたということになります。このときは、木星に衝突した瞬間巨大なきのこ雲が立ち上るのがハッブル宇宙望遠鏡でもはっきりと写されています。
 このほかにも隕石の衝突で有名なのが、恐竜を絶滅させたとされるおよそ6500万年前の巨大衝突。このときはユカタン半島沖の大西洋に隕石が落下し、直径10キロの巨大なクレーターが形成され、衝突したときに舞い上がった大量の粉塵が太陽光をさえぎり、地球が寒冷化し多くの生物が絶滅したとされています。また、20世紀のはじめにはロシアシベリア地方のツングースというところで起こったなぞの爆発事件も隕石かごく小さな彗星が地球に衝突して起こったと考えられています。
 このようにひとたび衝突すれば大きな被害をもたらす隕石の落下。防ぐ手立ては無いのでしょうか。現在、地球に接近する小惑星などの隕石を観測するネットワークが確立されていますが、今回のような小さな天体の発見は非常に困難なのが実情です。