先月末にベトナムのハノイで行われた2回目の米朝首脳会談。非核化を巡って米朝の意見の隔たりが埋まらず、合意文書の署名や共同の記者会見などがキャンセルされて、事実上決裂と言う結果になりました。この会談で安倍総理はトランプ大統領に拉致問題を提起するように要望し、トランプ大統領も夕食会の席などで2回、拉致問題について取り上げたと電話で安倍総理に連絡したとされていますが、今のところ双方ともに拉致問題についての具体的な言及は見られません。安倍総理は「今度は自分が金正恩党委員長と会談する番だ」と言っていますが、果たして安倍総理は本気で拉致問題を解決する意思があるのか?という疑問を感じます。安倍総理はかねてから「拉致問題は自分が総理在任中に解決する」と述べていますが、小泉元総理のように、自ら北朝鮮に行って首脳会談の場を設けるなどと言った具体的な行動は一切見せておらず、首脳会談の要請と言った行動も見せていません。本気で解決したいという思いがあるのであれば、すぐにでも首脳会談について北朝鮮側と調整をして、金正恩党委員長と直接会うべきです。そして、日朝首脳会談を行い、拉致問題が解決すれば、国交正常化に向けた道筋を見せてもいいのではないかと思います。