アメリカで俳優たちがハリウッドの大物プロデューサーによるセクハラ被害を告発したことに端を発した、ツイッターなどでの「＃Me Too」と声を上げる動きが日本でも広がっているそうです。有名ブロガーのはあちゅうさん(31)が被害を訴えたの機に今月17日以降、国内のツイート数が急増。ツイート総数も世界で3位に浮上したそうです。
自ら受けた性暴力やセクハラを「＃Me Tioo」で投稿する動きは10月16日、アメリカ俳優のアリッサ・ミラノさんがツイッターで呼びかけたことで世界に広がりました。朝日新聞がアメリカクリムゾン・ヘキサゴン社のソーシャルメディア分析システムで調べたところ、日本のツイート数は2か月間で約6万と世界で8位だったそうですが、今月17日、18日の二日間だけで7万を超え、世界で3位に浮上しました。
はあちゅうさんはウェブメディア「BuzzFeed japan」の記事で、以前勤めていた電通で先輩社員から深夜に自宅に呼び出されたなどのセクハラ被害を告白。その後「政治アイドル」として活動する慶応大4年の町田彩夏さん(22)もツイッターで、就職試験で「君みたいな容姿がきれいな人がハキハキ意見を言うのが気に入らない」「女を武器にしている」などと言われたことを明かし、「声を上げなければなかったことにされ、きっとこの先も似たようなことが繰り返されてしまいます。だから私も声を上げます。」と続けています。このツイートは21日までに3万4千回以上リツイートされました。
町田さんは取材に対し、「はあちゅうさんの記事を読み、就職活動当時の悔しさややるせなさがよみがえってきて涙が流れた」と胸の内を明かしました。また、就活当時はこうした発言に違和感を抱きながらも「自分がいけないんだ」と思っていたそうですが、ツイートに多くの反響があったことで「初めて、怒っていい事なんだと認識できた」そうです。
町田さんはこれまでも、セクハラを受けた経験などを発信してきたそうですが、その度に「『ブサイクのくせに』『嘘つき』といった、侮辱的なコメントが矢のように飛んできた」。今回の♯Me Tooの動きを巡っても、「声を上げようとする人の口をふさぐようなツイートも多い」とし、」「そうした行為が声を上げたい人を委縮させてしまう可能性があるということを、訴え続けたい。声をあげた人を孤立させないことも大事だと思います」と話しています。
一方、電通広報部は取材に「現在推進中の労働環境改革の一環として、ハラスメントを防止する活動の強化を行っております。弊社が認識したハラスメントについては適切に対応しているところですが、個別事案について外部からのお問い合わせについては、個々人の名誉、プライバシーなどに関わる事でもあり、コメントを差し控えさせていただきます」と回答しています。
その後、ツイッターでは「以前私もセクハラくらい笑顔で流すのが正しい対応だと思ってたけど、子供を産んで変わった。もしも私が受け取野と同じようなセクハラを娘がされたら絶対に許せない。いつか大人になった娘の生きる世界が少しでもいいものになってほしいから。私もちゃんと声を上げたい」といった投稿が相次いでいます。
働く女性向け雑誌「日経ウーマン」の元編集長で淑徳大学の野村ひろ子教授は、＃Me Tooのうねりが起きていることについて「声を上げたら職を失う、チャンスをもらえなくなるかもしれない、と沈黙してきた被害者たちの我慢が限界に達した。はあちゅうさんの告白などで日本社会の意識m子少しずつ変わっていくのではないか」と指摘。一方で「日本は依然として男女格差が大きい。リーダー層に多様性がないままでは、大きな変化が起きにくい」と話しています。
＃Me Too、私もいくつか記事を拝見させていただきましたが、まだこのように声を上げて被害を訴えている方々はごく少数だと思います。こういった動きが明らかになることで、ようやく被害の実態が浮かび上がってきたのではないでしょうか。
セクハラやパワハラは絶対にあってはならないものです。そういった行為がまかり通るような会社や組織に明るい未来はありません。私の会社では、全社を挙げてセクハラ・パワハラの根絶に取り組んでおり、こういった行為が確認された場合は、問答無用でクビとなります。懲戒免職処分が下され、次の再就職先もなくなります。それくらい厳しい社内規定が設けられているということは、過去にそう言った行為を働いたものがいたということ。そして被害を受けた側の人たちが勇気を振り絞って、人事部に被害を訴えたことがあったということです。こういった醜い嫌がらせは絶対に許さない。そういった社内風土が必要ですし、日本全体・ひいては世界中に広がっていけばいいなと思います。
