sakura542gouのブログ

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周南市高2自殺・最終報告書の非公表を要求

 山口県周南市で昨年7月、県立高校2年生の男子生徒が自殺した問題で、いじめの有無などを調べる第三者委員会の最終報告について、県教委が「内容を報道機関などに提供しない」などとする「誓約書」提出を遺族に求めていたことがわかりました。遺族は「徹底した調査がされていないが、誰にも相談できない」と困惑しています。専門家は「遺族が報告書の不凍性を訴える権利を封殺している」と指摘しています。

 男子生徒(当時17歳)は昨年7月26日に亡くなりました。もともとはテニス部で、助っ人を頼まれて、亡くなる8日前から野球部の練習に参加しました。このころからSNSに野球部の練習がつらい事を書き込む一方、テニス部の部員からは部室の荷物を捨てるなどのメッセージを受け取るようになったということです。遺族は、いじめが自殺の原因になったのではないかと訴え、県教委は昨年8月、弁護士らの第三者員会を設置しました。
 県教委は先月下旬、遺族へのメールに「報告書には個人情報が含まれ、遺族の身に提供されるものであることを踏まえ、内容をほかの保護者・報道機関などの第三者に提供いたしません」などと記した書類を添付し、署名の上提出するように求めたということです。遺族は留保しましたが、県教委は今月2日に最終報告書を手渡しました。遺族は今年7月、報告書の素案を県教委から示される際にも同様の誓約書提出を県教委に求められ、「誓約書を書かないと素案は渡せない」と伝えられたこともあって署名したそうです。ただ、今回の最終報告書については「自死する直前の1週間に何があったのか調査が不十分。野球部顧問の指導を含めた学校の責任も調べてほしい」と不満を漏らしています。専門家などに相談したい意向を持っているということですが、「どこまで内容を知らせていいのか」と悩んでいるそうです。
 いじめ調査に詳しい渡部吉泰弁護士は「県教委は、あまりに配慮に欠けた対応で、遺族の知る権利を侵害している。また、第三者委員会がこうした「誓約書」の存在を知っていたとすれば、県教委の下部組織に過ぎないと批判されても仕方がない」と指摘しています。県教委の担当者は「遺族との関係なのでコメントできない」としています。

 なんか、遺族に必要以上に騒がれたくないという魂胆が見え見えですね。遺族は自分の息子がなぜ自殺という選択肢を選ばなければならなかったのか、それが一番知りたいことだろうと思います。それを報道機関に公表するななど、脅しとも取れる圧力をかけて、遺族の思いを風圧するのは、教育者としてやることではありません。教区者であれば、遺族の心情に思いをはせ、二度と同じ悲劇が繰り返されないように尽力するのが当然の責務でしょう。それを自分の首がかわいいから・自分の名誉を守りたいからとも受け取れるような、そんな態度を示していたのであれば言語道断です。
 第一、第三者委員会自体が、いじめの全容解明に本当に尽力したのでしょうか。尽力したというのであれば、県教委の要求など突っぱねて、遺族の意向に沿った報告書の公表などを認めさせると思いますが。結局はいじめはなかったことにしたいんでしょうね。