5年前の10月、大津市で男子中学生がいじめを苦にして自殺した事件、覚えておられる方も多いかと思います。あまりにも凄惨ないじめの実態が明らかになり、学校側や教育委員会の後手後手に回った対応のまずさが批判を浴びたほか、いじめ対策基本法が成立きっかけともなった事件です。
この自殺事件について、現実主義者と名乗るログインしていないブロガーが、自殺した男子生徒の名誉を傷つけるようなコメントをしたり、男子生徒の遺族の方々を「楽観主義者」と罵るようなコメントを書き残したりしています。「加害者がエリートの道を歩んで、被害者は地べたを這うような底辺の暮らしをしてればいいんだろ。」などと書いているのをあちこちのブログで見かけました。このような行為は、亡くなった生徒に対するいじめであり、遺族の方々の罵るコメントは厳に慎むべきです。自殺した被害者の男子生徒は、それこそ生き地獄を味わったでしょうし、いじめさえなければ、みんなと変わらない生活を送っていたはずです。残された遺族の方々も自分の息子がいじめという卑劣な犯罪で命を奪われて悔しい思いでいっぱいでしょうし、息子を死に追いやった加害者を許すことはできないかもしれない。そう思うと、現実主義者の書き残した多くのコメントは、許されるべきものではないと思います。自殺した生徒が、死してもまだ、何の面識もないブロガーによって名誉を傷つけられなくてはならないのか、私はこのうような行為を働く現実主義者が許せない気持ちでいっぱいです。