2005年も秋が深まり始めた10月の半ば。元嫁が一枚の写真をもって、私のところにやってきました。それはとあるトンネル工事で、トンネルが貫通して、双方から掘り進んできた技術者たちが、握手をしている写真でした。この写真を見せながら元嫁が言ったのが「とうとう日韓海底トンネルが貫通したんじゃってね。すごいことじゃない。これで列車で韓国に行けるようになるんよ。」というので、私は「おかしい。そんな情報、どこからも上がってきてないし、そんな大事業が行われているのであれば、大きなニュースとなって報道されているに違いない」と思い、詳しく調べてみると、日韓海底トンネルは日本側の佐賀県唐津市を起点に、対馬海峡・朝鮮海峡の下をくぐって、韓国のプサンに至るトンネル計画で、統一教会が必要性を説いているもので、開通の見通しが立っていないどころか、着工すらされていない。とウィキペディアには記されていました。
また、唐津が日本側の起点ならば、そこから九州最大のターミナルである、博多まで線路を伸ばすのと考えるのが一般的だと思うんですが、そうなると、九州全土に路線網を持つJR九州か、九州最大の私鉄である西日本鉄道に乗り入れるという考えに行き着くんですが、JR九州や西鉄のホームページをくまなく検索してみても、そのような記述は一切出てきませんし、佐賀県や唐津市のホームページにも一切の記載がなされていませんでした。それもそのはず。トンネルが貫通したというのは、統一教会が新たな資金源獲得のためにでっち上げた出まかせなんですから。そして、元嫁が持って帰った写真をよく見てみると、写真に写っていたのは、フランスとイギリスを結ぶユーロトンネルが貫通した時のものでした。
このことを元嫁に伝えて、「あいつらは嘘で塗り固めたこと言っている。あれは真っ赤な嘘だ」というと、「だってこの工事の写真があるじゃん」というので、「お前は馬鹿か。これはユーロトンネルが貫通した時の写真だよ。俺の情報収集能力・鉄道関係に関する知識をなめるな」そう言って突き放した私です。第一、日韓海底トンネルの掘削に何でヨーロッパ系の人が関わってんだよって思った私です。