旧ソビエト連邦最期のリーダーとして、ソビエト国内の改革を推し進め、東西陣営で激しく対立してきた冷戦を終わらせることに大きな功績を残したゴルビーこと、ゴルバチョフ元ソビエト連邦大統領が亡くなりました。当時のブッシュ大統領と堅い握手を交わしたニュースを見た時、冷戦が終わって、世界に安定と平和をもたらすのではないかと、誰もがそう思ったのではないでしょうか。東西を隔てていたベルリンの壁が崩壊して、東欧諸国（当時のワルシャワ条約機構加盟国）の民主化が一気に進みましたよね。後にEUに続々と加盟し、また旧ソ連を形成していた国々も独立を果たし、今に至っています。東西冷戦に終止符を打つことに貢献した彼の功績は大きいと思います。
その一方で現在のロシアではプーチンによる独裁的な政治が行われていて、隣国のウクライナに軍事侵攻を行い、多くの犠牲者と被害が出ています。ゴルバチョフ氏はこの事態に強い懸念を抱いていたといいます。そして軍事侵攻には反対を唱えていました。強い報道規制や反戦を唱えるものには懲役刑を課すように法改正するなどの影響で、プーチンに真っ向から反対を表明できるのは、ゴルバチョフ氏しかいなかったのではないかと思います。いま、彼は今のこの状態をどう思っているのでしょうか。
また、一つの時代が終わったんだなと感じる彼の逝去のニュースでした。
