メジャーリーガーの大谷翔平選手と、重い心臓病を抱えた川崎翔平ちゃんの交流と、この交流から起きた奇跡の物語を綴った、川崎翔平ちゃんのお母様の川崎静葉さんの著書、翔平選手と翔平ちゃんを読みました。
翔平ちゃんは、生まれながらに拡張型心筋症という心臓病を抱えていて、心臓移植しか助かる道はないとされ、賢明な治療を受けていました。
お母様は翔平ちゃんの名前について、大谷選手のように育ってほしいと願って名付けたと書かれてました。
その名前の縁もあって、大谷選手が闘病を続ける翔平ちゃんの病室を訪れて、翔平ちゃんやご家族の皆さんと交流したときの様子が詳しく書かれてました。
そして、移植手術のために渡米する準備が整ったんですが、翔平ちゃんは天国へと旅立っていってしまいましたが、このあと、奇跡が起きました。詳しくはネタバレしますので書きませんが、大谷選手の人柄が伝わる感動の実話です。
また、その一方で子供の心臓移植に、国内ではまだまだ多くの壁があって、幼い命を救うために、海外に行って、手術を受けるために、重い負担がかかっている実態も書かれています。人の命を救うのに、国籍によって差があってはいけないはずで、日本はこういった子供の命や安全に関する法律って、なかなか変えようとしないですよね。日本の政治家や法制官僚にはこのような記事や本を読んで、何も感じないのかなぁ？脳死になった子供のご遺族の心情も考えて、幼い子供の心臓移植を禁じているわけですが、その反面、心臓移植で助かる命もあるわけで、もっと柔軟に法律を運用・制定する必要があるんじゃないかと考えさせられた本でした。
