皆さんは、ご自身が子供だった頃の夢を覚えておられますか？プロスポーツ選手になる・ケーキ屋さんになる・警察官になる…。いろんな夢や憧れを抱いていたのではないかと思います。そんな私もそういった、自分の将来や未来に夢を持つごく普通の少年でした。私の夢は家の近くを走っていて、何度も乗った南海電車の運転士になるということでした。鉄道が大好きな私にとって、南海電車はいつも身近な鉄道会社であり、乗ってから運転席の真後ろに立って、運転士が行う指差し確認の動作がものすごくかっこよくて、自分も大きくなったら絶対に運転士になるってそう思い描いていました。そのために鉄道車両の構造や操作の仕方を独学で勉強してましたし、乗務員になるために地理の勉強も頑張ってました。その夢や憧れは、いじめによって無残にも打ち砕かれました。大阪から山口に引越ししたころには、私自身心も体もボロボロの状態で、自分の将来の夢を見る余裕すら失われていました。
さんざん自分ということを否定されて、もし乗務員になって、私に対して加害行為を働いた奴らが乗ってきたら、また何を言われるかわからないそういう恐怖心もあって、南海電車の運転士になるという夢は理不尽にも奪い去られてしまいました。自分が努力してもなれなかったというのであれば、自分の実力がそこまでだったということで、あきらめもつくと思いますが、他人によって夢や希望をぶっ壊されて、あきらめなければいけなかったというのは、今も私の人生の中で大きな禍根を残しています。その鉄道の運転士になれなかったのが今でも諦めきれないのか、電車に乗ったら今でも運転席後ろに陣取って、前面の風景を眺めていますが、もし私が運転士になっていたら、今頃どんな生活をしていたんだろうって、つい考えてしまいます。
これまでいじめについて書いてきましたが、いじめは被害者の夢をも奪ってしまうことを知っておいていただけたら幸いです。
